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世界の農業会社の潮流

 

世界的な農業会社を見ると、基本的に一つの品目か類似する作物に限定しています。
例えば、ゼスプリは基本的にキウイフルーツになりますし、ドールはバナナとブロッコリー、サンキストは柑橘類などなど、全く栽培方法が違う様々な作物を対象にする農業会社は、ほとんど見られません。

第一に、全く栽培方法が違う作物はその管理方法からして労力が多くなり、かつ企業イメージを構築するのがたいへんになります。
例えば、イチゴを作っているのに、トマトやドリアンをやりますというと栽培方法から管理方法、流通やブランディングまで全く異なるオペレーションをやらなければならず、膨大な作業量になります。

日本は“農協(以下、JA)”の存在が、世界的な潮流を見えなくさせている原因だと考えます。
日本国内の市場が大きいことと、海によって隔てられているのでいわゆる「コップの中の争い」になっています。またJAの存在上、特定の品種に限定して取り扱うことは難しく、結果、地域的なアピールになります。
例えば「新潟産」「熊本産」「福島産」などです。
海外での輸出を考えると、この都道府県別産地では全くブランド力がなく、国を上げて勝負している韓国等に遅れを取りやすい状況になっていると感じます。

MD-Farmが“イチゴ”にこだわっているのは、このようなブランディング的な要素もあります。
(一番大きなポイントは、イチゴの市場が多く、かつ高価格な部分がありますが…)

“なんでも”できるという植物工場は、その“なんでも”のすべてが中途半端に終わります。

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松田祐樹@MD-Farm
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