梅の取り木:生命の庭のお話。
うちに庭には4本の梅が有る。一本はこの家ができた時にあった梅、後の3本は実生(種から生えた梅)である。
季節には梅干を漬ける。
住んでいる家と父母の家の間の梅を移したいと思っているのだが、庭師さんには難しいと言われた。アブラムシが多く付き、梅も取りにくいのである。庭に少し隙間があるのでそこに植えたいと思ったのである。苗木を買ってくればいいと言われたが、この庭で生まれた木を大事にしたいと思っている。
そこで「取り木」というものをすることにして、薬剤(メネデール=芽根出る)を買ってきた。
昔僕が買った出刃包丁を庭用に使うことにした。厨房用には母の残した出刃を使う。
木の皮を剥がして、「メネで」して、水草で覆いタオルの包帯をしてビニールでカバーした。3ヶ月位で根が出てくるという。
いつも、母がこの梅は親梅から出た梅なのだと言っていたことを思い出す。
母が亡くなってから庭が楽しいと感じることが多い。
庭を歩き、様々な木々や草を見ると楽しいのは面白い。
生命というのは連鎖のうちに生きる。今年の雪は随分庭木を倒した。しかし、それもまた面白い。枝をできるだけ庭のうちに置いて腐らせるようにしている。
葉や枝は、土を豊かにする。そして、ガガンボが飛び、蜘蛛が巣を張り、カナヘビが走る。
お日様を受けて、土の中から様々な生命を受け取り、葉は育ち枯れる。植物も生命のコロニーである。根は葉から渡される「デンプン」えお受けて伸びるし、土中のマイクロバイオームを受け取る。ミネラルが生体の一部に組み込まれていくのだ。そして、季節とともには葉は枯れて落ちる。人の生命と同じである。まるで一つの町のようだ。
3ヶ月ほどで根が生えて土に移せるようになるという。以前、別なところに生きていた実生の紅葉を移す時庭師さんは葉を皆むして丸裸にした。。根の力がない時に葉をそのままに移すと枯れるそうだ。見事に新芽が出てきたことを思い出す。
新しいところに生きる時は、一度全てを捨て去れのであろうか。3月後の6月というと梅の実を取った頃だろうか。楽しみである。皮を剥いで水草をタオルで巻いた所には毎日水をやろう。
僕という生命は、マイクロバイオームのコロニーでしか無い。
庭の木々や生まれて生きる鯉、それを食べに来る鷺、みんな同じ生命の「律」を持つ。
庭を見ていると心が安らぐのには理由がある。次に天気のいい日には、池の囲いを取ろうと思う。母の亡くなった年に生まれた鯉たちがお日様を待っている。
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