夢見モグラは空を待ち侘びて 67日目
空はふと窓の隅に見えた木から、
ピンクの色をした小さな小さな塊が、
今まさにふわっと花開く瞬間を目の当たりにした。
祝杯を掲げて歓声を上げるような、
命が最も輝く瞬間のように思えた。
空は、モグラは、
自分にとって、命が最も輝く瞬間は、
一体いつなんだろう、と思いを巡らせ、
それが過去でなく、未来にあることを、
願い、心に誓った。
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だいたい合ってる話。
ライブがひと段落したら、
次はこれをやらなきゃ、と思っていたことが、
ニコニコ待ち構えていて、なんだかご機嫌な様子でこちらをじっと見ている。
まあそれは鏡写して、自分の気分に、他ならないのだけれど、
4月からのツアーまでの谷間の期間、
うまくスイッチ、チャンネルを切り替えて挑みたいところ。
肩身が狭いのか、
少し申し訳なさそうに桜が咲き始めていた。
昔、海外旅行に行ったときに、
たまたま現地で知り合ったマダムとの会話で、
日本では何がおすすめかと聞かれて、
日本に旅行に来るなら、ぜひ桜の季節に日本においでよ、
と拙い英語で答えたことを覚えている。
日本人は桜が好きだし、
世界中のどんなに綺麗な景色や、
壮大な自然現象にも、
決して劣ることのない美しさがある、と僕も激しく同意する。
一年中咲いていないこともその希少価値を高める上では、
手段として上等なのだと思う。
(限定とか、言われると買いたくなっちゃう気持ちと似ている。)
舞い散る桜を眺めながら、
時折お酒飲んで騒いじゃう、浮かれちゃうことが、先だったりしちゃって、
この国で長らく続いていることも、そうだよな、と、
良くも悪くもとても人間らしいなとも思う。
素敵だな、凄いな、
というものがそこにあれば、人は自然とそこに集まる。
また人だかり、行列ができると、
何かそこに素敵なもの、凄いものが、あるのではないか、
という期待につながって、
その人だかりがさらに膨れて、大きくなる。
なるほどつまり逆算すると、
たくさんの人の注目を集めたかったら、
まずそこに事前に人だかりや、行列を用意して仕舞えばいい。
そして本当に人が集まったところで、こっそり証拠隠滅、お暇するのである。
パッと咲いてサッと散る、
これはつまり、サクラ(偽客)!
ただ桜について考えていたら、
サクラ(偽客)の語源にたどり着いてしまった話。
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ちょっとずつだけれど、
先日の企画にコメントを頂いたアーティストの好きなところ、好きな曲を、
少しずつ紹介していきたいと思います。
これ絶対撮影大変だったろうなあ。当時聞いても思ったけど、今聞いても凄い曲だなあ。
お寿司食べたい。ワビサビワサビっていい言葉ですよね(唐突)。
名曲は何年経っても色褪せないよね、こんな曲作りたいよね。
自分たちの宝物が、日本中の宝物になっているのを近くて体験させてもらった時間は、とても不思議でこれ以上にない有意義な時間でした。
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本日の表紙はhikari_cpx88さんの写真を使用させていただいております。