感情的になる人の対処法「心に意味づけするノート」
感情的になる人は、心の中にいつも不安や不満、怒りという感情を抱えているようだ。
それがストレスとなり、何か事あるごとに自分の感情に任せて怒りを発散してしまう。
感情表現することはコミュニケーションだが、感情に振り回されてしまうと周りに不快感を与え、本人の評価を下げることになってしまう。
この記事では、感情的になる人がとるべき対処法について書きたいと思う。
感情的になる人の心の中
すぐ感情的になる人が感情をコントロールするにはどうしたらいいのだろうか?
感情をコントロールすることはそう簡単ではないが、時間をかけて軌道修正していくことは可能だろう。
しかし、正しく軌道修正するためには行動指針なるものが必要になる。
まず初めにやることは、自分の心の中を整理していくことだ。すぐに感情的になる人の心の中は、うまく管理されていない状態だ。
心の中が、二つの強い思いに占拠されてしまっている。
二つの強い思いとは、「不安」と「怒り」だ。
分かりやすく言うと、心の中には「不安」と「怒り」のフォルダがあり、その中に外から入ってきた出来事(情報)が負の感情の力を借りて強引に押し込められている状態。
感情的な人は楽する人?
すぐ感情的になる人は、自分という存在が侵害されるのを恐れる。その本質は、自己中心的な「不安」と「怒り」だ。
自分が体験した出来事(情報)を、何も考えずに「不安」や「怒り」という心のフォルダに入れてしまう。
なぜ何も考えずに入れていくのかと言うと、その方が簡単で楽だから。
「感情的な人」は「楽をしている人」と言える。
出来事を「不安」や「怒り」に分類しておけば自分が正しく思えて楽だからだ。
そして「不安」を「怒り」に変え、「怒り」を「不安」に変え、怒りや不安の対象者に反撃する。
感情的になる人の対処法
すぐ感情的になる人がとるべき対処法とは何か?
まず、「不安」と「怒り」という二つのフォルダの中に押し込められた出来事(情報)を一つ一つ取り出していく。
その際、心を整理するための記録用ノートが必要になる。パソコンのメモ帳やワードなどではなく、出来れば文房具屋さんで売っているノート(自由帳など)を買ってほしい。
【書き出す=吐き出す】というイメージで、自分の手で書き出すことで気づけることがある。
出来事(情報)をフォルダの中から抜き出し、ノートの1ページ毎に1出来事づつ書き出していく。
1ページは上下二段に区切っておく。上段に抜き出した出来事を書き込んでいく。
そして出来事(情報)を全部抜き出し、もう書くことがなくなったら、今度はノートの下段に出来事に対する疑問を書いていく。
ここで大事なことは、出来事(情報)に対する自分の負の感情ではなく疑問を書くということ。
起った出来事(情報)に対して、「なぜそれが起こったのか」を一つづつ書き出していく。それらに「意味づけ」をしていく作業だ。
例えばあなたの職場に、わがままで身勝手な上司がいたとしょう。その上司は自分の間違いを部下であるあなたのせいにするような人だ。
今までのあなたなら、自分の感情を次のように心のフォルダに放り込んでしまっていただろう。
・この人って自分さえ良ければいいんだな。
→ 「怒り」のフォルダ行き
・こんな上司の下ではこの先やっていく自信がない。
→ 「不安」のフォルダ行き
こう分類されて、それぞれ心のフォルダに放り込まれていく。
これが当たり前のように今まで続いてきた。
あなたは、ノートの上段におそらくこう書くだろう。
「自分の間違いを部下のせいにする最悪の上司」
しかし、出来事を俯瞰(ふかん)で観ることに気づいたあなたはノートの下段にこう書き込む。
「人はみんな自己中心的なものだし、自分が可愛くない人なんていない。この人は自分が可愛いという度が過ぎているだけの人。何でこんな人が管理職をやっていられるのか、会社の評価の基準とはいったいどんな観点から来るのか、それを注意深く観察して自分が管理職になるための糧(かて)にしよう。」
上段に書き出したもの全部を、下段で一つ一つ客観的に見ていく作業をしていく。つまり、気づきや疑問を自分の今後の生き方のタスクとして意味づけしていくのだ。
負の感情で返すだけでは何も生まれはしない。対象となるものに疑問を持ち、よく観察してみることだ。
ネガティブな感情で受け止めるのではなく、ポジティブな疑問で受け止める。
「なぜ?」と考え、出来事を俯瞰(ふかん)で観るようにすると、いつもと同じ景色が違ったものに見えてくるかもしれない。
まとめ
感情的になる人は、心の中にいつも「不安」と「怒り」を抱えている。それがストレスとなり、何か事あるごとに自分の感情に任せて怒りを発散してしまう。
まず初めに、自分の心の中を整理していくこと。
すぐに感情的になる人の心の中は、正しく管理されていない状態。
「不安」と「怒り」という二つの強い思いに占拠されてしまっている。
なぜ、その二つの感情に占拠されるのかと言うと、その方が簡単で楽だから。感情的な人は楽をしている。出来事を「不安」や「怒り」に分類しておけば自分が正しく思えて楽だから。
そして「不安」を「怒り」に変え、「怒り」を「不安」に変え、対象者を反撃する。
心を整理するためのノートを用意すること。書き出すことに意味がある。
起る出来事にネガティブな感情で返すのではなく、ポジティブな疑問を持って観察をしてみる。
同じ景色が違って見えてくるかもしれない。
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