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僕が"BtoB"マーケティングを続ける理由②|作業者ではなく二人三脚のパートナーとしての関わり方


前回のおさらい

前回、新卒で広告代理店に入社し、意図せず配属されたBtoBマーケ支援の部署で悩みながらも、なんとか前を向くことができた経験を書かせていただきました。

初めての投稿にもかかわらず20件近くの”スキ”を頂き、とても嬉しかったです。前回は、自分がBtoBマーケティングを好きで続ける理由を以下のように紹介しました。

リードがいくら増えようが、営業にとってはどうでもいいことだったのです。営業にとって大事なのは、いかに受注金額を増やすか?これにつきます。
(中略)
つまり、BtoBマーケティングは、リードを増やすことや広告を出稿すること(露出を増やすこと)だけでは全くダメだったのです。

僕が"BtoB"マーケティングを続ける理由①|ネット広告代理店 新卒10年目マーケター

今回はその続きです。自分がBtoBマーケティングを好きで続けている他の理由を共有します。はじめにネタバレを言ってしまうと、BtoC企業とBtoB企業でネット広告代理店に求めることが異なると考えており、それが僕のBtoBマーケティングのやりがいに繋がっています。

”営業が強い”BtoB企業

”BtoB企業”と一言で言ってもたくさんありますが、この記事内では日本にある老舗のIT企業や製造業を想像しています。これらのBtoB企業は日本の高度経済成長期やITバブルを牽引していました。そしてそれらの企業は、“営業が強い”時代が長かった。営業が強いのは何も押し売りをしていたとか、行き過ぎた接待をしていたとか、そういうことではありません。新規のリスト作成からテレアポ、提案、受注後のフォローまで営業一人が行っていたため、売上を積み上げていく上では、営業がいないと成り立たないという状態であったということです。このように営業が強かったため、マーケティングが蔑ろにされていた期間が長く、BtoBの購買プロセスは複雑で商品・サービスがニッチで専門的なものが多いこともあり、なかなかマーケティング活動が発展していきませんでした。
余談ですが、このリスト作成→テレアポ→提案→アフターフォローの一連の流れを分業化し、マーケティング組織を機能させるやり方が、Salesforceが実践し、成果を出し、書籍にもなっているThe Model(ザ・モデル)です。参考までに私が過去にポストした図を載せます。


参謀を欠くBtoB企業が代理店に求めること

時代が変わり、人手不足や検索エンジンやWebメディア、SNSの発達により、足で稼ぐ営業が通用しなくなって初めて、「マーケティングをやらなければいけなく」なりました。しかし、実行しようとするも、営業パーソンに依存していたため、マーケティングの専門家がいません。参謀を欠く中でマーケティングをやろうにも「戦略なき施策」が実行されてしまうことが多い、というのがBtoB企業です。つまり、BtoB企業は、マーケティングで成果を上げるために、ネット広告代理店に広告運用やサイト制作のような、”作業者”としての動きではなく、参謀としての働き、共に事業戦略から考えてくれる”パートナー”としての動きを期待します。一方でBtoC企業はマーケティングが当たり前に染みついているため、社内にマーケティングの専門家やリテラシーの高い人が多く存在し、彼らが参謀となるため、代理店に求めることは作業のアウトソースになります。とはいえ、運用型広告でCPAを下げたり、ROASを改善するようなノウハウは代理店のほうが持っていることが多いので、その部分も期待されることではあります。

≪ネット広告代理店に求めること≫
BtoB企業→戦略から一緒に考えること。もしくは、マーケティングの教育。
BtoC企業→運用改善、作業のアウトソース

※上記は、どこに比重があるか?という意味で、BtoC企業が戦略を一切求めていない、BtoB企業が運用改善を一切求めていないということではありません。

ここまでの考えは、新卒で配属され、以降10年間、BtoB企業の支援に従事してきた私の考えなので、異なる意見もあるかと思います。しかし、私は少なくともそのような傾向はあると感じており、より深く、濃く、お客様とかかわることができる(と感じている)BtoBマーケティング支援にやりがいを感じるようになったことは事実です。特に私は色々なことに興味があるので、たくさんのビジネスや製品、サービスに触れることができる代理店側にいながら、マーケティング活動全般に関わるチャンスがあるBtoBマーケティングはもしかしたら天職なのかもしれないです(さすがに言い過ぎか?笑)。これが、新卒でBtoB支援の部署に配属された私が、今ではBtoBマーケティングを楽しく感じているもう一つの側面でした。もちろん深く、戦略的に入り込む分、必要な知識やスキル、クライアント企業の上位役職者とのクライアントワークも求められるわけで、簡単ではありません。10年目の今でも、完璧にできていると思ったことは一度もありません。日々精進。。

代理店各社が目を付けているBtoBマーケティング

昨今、インターネット広告市場の伸び率は鈍化していく予測が出されています。そのため、ネット広告代理店各社は生き残り競争の中で、広告運用だけではなく、戦略コンサルティングやシステム開発、AI活用など支援の幅を広げようとしています。BtoB企業のマーケティング支援は前回の記事で書いた通り、広告だけではうまくいかないため、最近の広告代理店の動向とかみ合う部分があるのでしょう。そのため、BtoB支援を謳う広告代理店が増えているように感じます。(このあたりは、また別の記事で触れていきたいと思います。)普通であれば、BtoB支援を謳う会社が増えたということは競合が激化するため、あまり喜ばしいことではないはずです。しかし、図らずしてBtoBマーケ支援に携わることになり、最初は「(BtoCがよかったのに)なんで自分がBtoBなんだ・・・」と思っていた私にとっては、「ようやくBtoBが日の目を浴びるターンが来たか!」と少しだけ嬉しい気持ちです。

おわりに

さて、2回目のnote更新では、前回に続いて「僕が"BtoB"マーケティングを続ける理由」を書き連ねました。誰に向けて書いた記事かと言われると非常に悩ましいのですが、一番は前回も書いた通り自分の記憶のためです。ですが、この記事が最近BtoBマーケティングに関わることになった人や、これから就職活動をしてマーケ系の会社への入社、転職を考えている人の参考になったならば幸いです。
僕の予想だと「僕が"BtoB"マーケティングを続ける理由」はまだあと1,2回は更新したいことがあるので、また気分が向いたら更新します。マーケ関連の記事をいくつか更新したら、趣味のカメラや自転車のことについても書いていけたらいいなと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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