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決めない人たち “決められない”と“分からない” は違う(1/2)
計画力強化は私の数あるコンサルティングメニューのひとつです。
計画をお手伝いしていると「まだ、どうなるか分からないので、計画できません」という発言を耳にします。しかも、これがかなり頻繁なのです。
こんなとき、私はいつも、心の中でこう思います。
「あなたは分からないのではなく、決められないのです」
情報が不足していたとしても、決める気持ちがあれば、情報を想像で補いながら決めることができます。“決められない”と“分からない”は違います。この人たちは分からないのではなく、決められない人たちなだけです。
以前にも書いきましたが、計画に着手する段で、すべてが見通せていることはありません。おそらく、2、3割も見通せていれば、かなり見通せているほうです。
もしすべてを見通せているなら、場合によっては、計画は必要ありません。
計画は想像することであり、決めることだからです。もし見通せているなら想像は要らないし、決めるのも至極簡単です。計画せずに、手順書や指示書を作成すればよいだけです。
私は計画のポイントを「ODISQ(オーディスク)」と表現していますが、このうちの「D」は「決める(determine)」の頭文字です。
「分からない」と発言する人は、言ってみれば、決めようという意欲に欠けている人です。
これでは計画はできません。
決めようという意欲があれば、計画行動はこうなります。
1. 分かろうとして想像する。
2. 想像するといくつかのケースが浮かび上がる。
3. それぞれのケースをさまざまな角度から想像し、議論してみる。
4. 対象物の輪郭が徐々に際立ったところで、発生確率や影響度などでケースに重み付けする。
5. 計画で想定するケースを決める。
6. ケースに沿って計画を立てる。
「想像する」とは、これまでの経験や見聞きしたことを総動員し、必要に応じて新たに情報収集し、さまざまな可能性を思い浮かべることです。ポーっと考えるのではなく、そこには努力が必要です。
きちんと想像すれば、可能性の高いケース(仮説)がいくつか浮かび上がります。ところが、すべてのケースを想定して計画を作成するとなると、計画は膨大で煩雑になります。予算や期間がネックとなって実行に移すこともできません。
そこで、どのケースを想定するかを決めなければならなくなります。
まずやることは、それぞれのケースについてあれこれと想像してみることです。自問自答すれば、想像は深まります。有識者を集めて議論してみるのもよいでしょう。こうすることで、霞がかかっていた計画対象物の輪郭が徐々に際立ってくるはずです。
輪郭が際立ったところで、ここが決めるタイミングです。
一番多いのは、ケースごとにそうなる可能性、つまり発生確率を考えたり、発生した場合の影響度を分析したりするやり方です。これはリスクマネジメントと同じやり方です。それもそのはず、仮説を立てることはリスクを伴う行為だからです。
たいていは、発生確率が高く影響度の大きなケースに絞って計画することになりますが、私がお勧めするやり方は違います。
私のやり方は、次回、ご紹介させていただきます。
ビジネスでは決めることが大切ですが、漫然と行動していたのでは決める機会を見逃してしまい、資源を無駄遣いしてしまいます。
私たちは、言い訳せず、計画に取り組まなければなりません。そうすれば、決める機会を見逃すことはありません。
次回をご期待ください。
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