決めない人たち “決められない”と“分からない” は違う(2/2)
今回は「決めない人たち “決められない”と“分からない” は違う」の2回目です。
コンサルタントの立場で計画をお手伝いしていると「まだ、どうなるか分からないので、計画できません」という発言を頻繁に耳にします。
そんな人たちは、情報不足を言い訳の材料にして「分からない」と言います。
しかし “決められない”と“分からない”は違います。
情報が不足していたとしても、決める気持ちがあれば、情報を想像で補いながら決めることができます。この人たちは分からないのではなく、決められない人たちなだけです。
決めようとする意欲のある人たちの計画行動は前回説明した通りです。
1. 分かろうとして想像する。
2. 想像するといくつかのケースが浮かび上がる。
3. それぞれのケースをさまざまな角度から想像し、議論してみる。
4. 対象物の輪郭が徐々に際立ったところで、発生確率や影響度などでケースに重み付けする。
5. 計画で想定するケースを決める。
6. ケースに沿って計画を立てる。
前回はケース(仮説)の決め方を説明したところで話を終わっていました。
仮説を立てる場合、たいていは、発生確率が高く影響度の大きなケースに絞って計画することになります。
ところが、私がお勧めするやり方は違います。それがこれです。
私がお勧めしたいのは、自分たちの意志で、「こうありたい」という主体性をもって計画対象のケースを決めるやり方です。
私がこのやり方をお勧めする理由は、ビジネスは自分が主体的に行動しない限り成功を手にできないからです。発生確率と影響度を分析しただけでは客観的すぎです。
大切なのは、強い意志を持って行動することです。流れに身を委ねるのではなく、自分たちの狙う方向に環境を引き寄せることです。引き寄せるための作戦を練り、その作戦を計画に落とし込むのです。
あとは計画に沿って行動するだけです。
決め方に関しては、以前にも書きました。
決め方はさておき、話を計画行動に戻しましょう。
ビジネスでは決めることが大切ですが、漫然と行動していたのでは決める機会を見逃してしまい、資源を無駄遣いしてしまいます。そして、決める機会を見逃さないためには、その前段で想像しなければなりません。
いくら諭しても想像しようとしない“分からんちん(=分からず屋、周囲の助言に耳を傾けようとしない人)”は多いですが、私が思うに、保身に走った結果としての“分からんちん”ほど残念な人たちはいません。彼らは、想像した人たちを待ち受ける「決め」を見通して、それがイヤで、敢えて想像しない のです。いわゆる確信犯というやつです。
そんな人たちは、自分が決められないだけなのに「分からない」を口実に、計画から逃れようと背を向けます。
単に想像しようとしない人たちも、決めるのが嫌で想像しようとしない人たちも、計画できないことには変わり在りません。
その結果、成功は遠のくばかりです。
リーダーは逃げ腰ではいけません。
「分からない」を口実にして計画に背を向けることはやめ、決める勇気を育みましょう。決める勇気とはリスクを負って前に進もうとする突破力であり、チャレンジ精神そのものだからです。
勇気を持って計画に取り組んでください。
皆さんの未来は、かなり明るさを増すはずです。
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