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「マインドストーム」を無理矢理7つの習慣とレゴ®シリアスプレイ®に結びつけて読む<その7>

こんにちは。ようやく「デッドプール&ウルヴァリン」を劇場で見てきました。何事にも修行がつきもので、20本近いX-MENシリーズを制したのちの劇場。とにかく日々学習です(学習とは言えない)。


知識は使わねば。

シーモア・パパート教授の名著「マインドストーム」を読みながら駄文を記していくこのコーナー。いよいよ7回目を迎えました。書籍もおよそ中盤くらいまでやってきている。ここからさらに難しい言葉を学ぶことになる。本当に理解できているのかと思えるくらいの状況に心が折れ始めています。

マインドストーム的に言えば「子供は新しいものを古いものの中に吸収し、それを積極的に用いるうちに自分の知識を作り上げていく」という同化。新しい知識と古い知識が矛盾して、その矛盾を扱う知識や手段が必要になるととジャン・ピアジェは言っています。要は使わなねば知識に意味はないと。

直観に働きかける。

科学はほとんど分からないのですがマインドストームの第5章「マイクロワールド:知識の培養器」で言いたいのは、知識だけに頼らずその知識を使ってみたくなる状況を作り出すことに身を置けるか否かで変わってくる、ということでしょうか。レゴ®シリアスプレイ®の本質の部分なのかもしれない。

即時性を欠く経験は、学生の直観に働きかけるのに手間取る。そしてこの方法自体が、他の形式の前提条件を作る。学生は、まず方程式の扱い方を覚えないことには、それを使ってニュートンの世界を模することはできない。

シーモア・パパート「マインドストーム」
第5章 マイクロワールド:知識の培養器 P143より

レゴ®シリアスプレイ®では極論レゴブロックの使い方さえ知っていればどんな可能性だって表現することができる。そのためにワークショップでは時間をかけて丁寧にレゴブロックの使い方だけに特化して進める。そしてそこには楽しさという条件を入れており、参加者は即時にフローに辿り着ける。

経営や事業のマイクロワールドを形成する。

シーモア・パパート教授はさらにこう記している。

コンピューターのマイクロワールドを役立てるいちばん簡単な方法は、学生をニュートンの運動を模した世界に置いて、直接この運動を扱うことができるようにすることだ。

シーモア・パパート「マインドストーム」
第5章 マイクロワールド:知識の培養器 P143より

ここでは学生について語られているけれど、組織にとってのマイクロワールドは経営や事業と言っても差し支えない。中期経営計画なんてものもそうかもしれない。机上で出来上がったワールドを試す機会もなく社員の生死のかかった本番(事業)における「運動」をもってしか真価を見極められない。

レゴ®シリアスプレイ®のメソッドであるリアルタイムストラテジー(以下RTS)は経営や事業の「マイクロワールド」を形成し、現実に近い「模した世界」のなかで「直接運動」をもたらす。机上では見えなかった関係性や距離、高さ、広さ、長さ、短さを即時に明確化していくことが可能となる。

自分の手で作成したマイクロワールドは視覚から脳へと伝達されて言葉を作る。
それはたとえ小さな子供たちのRTSであったとしても同様だ。

リアルタイムストラテジーの可能性。

発明とはなにも斬新なものを創ったりゼロをイチにすることだけではない。持っている知識に新たな知識が加えられることで見たことのない世界が広がる。これもひとつの発明であると思います。RTSは間違いなく現状の経営や事業に潜在する発明の種を見つけ出すことができる。そう確信している。

組織のなかの誰もがすべて天才でなくてもよい。ただただそこにいる全員の考えや言葉が表出され、それらがシナプスのごとく結合されていくことこそに重要なポイントは隠されている気がします。マインドストームに対して勝手な解釈すぎるかもしれないですがRTSの可能性は深く広く大きいのです。

リアルタイムストラテジー(RTS)についてはもっと深く、後々書いていければと思っています。

最後に。

この章の最後にある言葉は秀逸だ。レゴ®シリアスプレイ®であれ何であれ、ファシリテーターという存在が何のために必要なのかを的確に表現していますね。「作品に対する教師の心からの感激は、子供に伝わり、何か重要なことをしているのだという自覚を与える」。だからこそ今ここにいるのだな。

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