マガジンのカバー画像

WEB シンブンガク!創刊号

8
芥川賞作家・丸山健二の超訳「白鯨物語」(原作・メルヴィル「白鯨」)の連載を始め、小説、コラム、エッセイなどを収録した、言葉を駆使するエクスプレッション・マガジン。月刊を目指して不…
¥300
運営しているクリエイター

記事一覧

白鯨物語 Completely Change Ver.【1】

 人の名前なんぞにおよそどれほどの価値があるかは知らないし  知りたくもない。    だか…

9

生成AIが炙り出す人間らしさの退屈

第170回芥川龍之介賞を九段理江さんの中編小説『東京都同情塔』が受賞したのはちょうど1年前の…

2

うきしお

からからに乾いたテトラポットでくつろぐ礒ひよどりときたら 唄うことも忘れ 波音に調子を合わ…

3

ラーテルの喉笛【1】

辺り一面が希望の薄緑に染め抜かれている。 広大無辺なアラスカの春。 輝ける前途を象徴するか…

3

烏克蘭の千日【1】

2024年11月19日。大阪の朝は穏やかな晴れ。 イベントに備えて慌ただしい一日となった今日は、…

2

ニッポン狂時代【1】

ボクの果てしない旅路はいったいどこまで続くのやら。今日も今日とて一文無しのくせに。長距離…

2

シンブンガクの可能性

「丸山塾」が目指して止まない〈シンブンガク〉ですが、ひと言でまとめるならば、幅の広さという柔軟性に尽きるでしょう。 いわゆる文学と称せられる世界の許容範囲が無限になるということです。 つまり、奥床しさの極致たる日本語を、人それぞれ思い思いに駆使して作品としてまとめたものであれば、「何でもござれ」というわけです。 およそ六十年間の活動で揺るぎない答えとして出されたのは、言葉による創作ほど、命を有した存在者にまつわる虚しさを見事に解き放ってくれる行為は他にないという厳然たる事

著者プロフィール/編集後記

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます