カレー論
蕎麦 or カレーなら毎日食っても平気だ。いや 大好物という感覚ではなく、時と場合を選ばず受け入れが可能とでも表現しようか。だから単純に『好きな食べ物は?』と聞かれても蕎麦やカレーが口をついて出てくる訳ではない。毎日三食は厳しいが、毎日一食がそのどちらかだという条件なら、絶対という言葉を頭につけて大丈夫だと思っている。
蕎麦打ちは難しいが だからこそ楽しい。十割蕎麦の美味さは格別だけどあれほど難しいものもない。ゆくゆくは自分で打った細く長い十割そばを ざるでやってみたいなぁと思う。十割蕎麦を売り物にしている蕎麦屋であっても、出てきた蕎麦が存外太いことも多く、そんな時は少々残念な思いをする。
さて 蕎麦はまたの機会に取っておいて、今日はカレーについて語ろうと思う。あの国民食は大きく『お母さんカレー』と『お店のカレー』に分けられる。さらに『お店のカレー』は『コク系カレー』と『スパイス系カレー』に細分できる(と勝手ながら主張したいww)。
大阪ではやたらとスパイスを売り物にしている店が話題になるが、私はさほど食指は動かない。いいぞ!と思うのは『◯◯食堂』みたいな所のカレー(まごうことなき『お母さんカレー』!)、またはスパイス系ではない コクの深いヤツ(大体はこげ茶のルーだ)が好きだ。
評価ポイントは、『生卵を割り入れて美味しいか?』と『福神漬けやらっきょうが合うか?』である。この辺が私の素人臭いところなのだが(笑)、スパイス系カレーには卵や福神漬は合わないと感じてしまうから どうも好きになれない。
『お母さんカレー』は黄土色である。こげ茶じゃなく ましてや緑っぽくなんかなく古来からある黄色っぽいヤツ。ボンカレーやククレカレーのパッケージになってるようなヤツ。シャバシャバでもなく水分を飛ばし過ぎてもないヤツ。
好きでカレーを作る。隠し味だわ独自のレシピだわと、色んなスペシャルがあるが、『男の料理』みたいな世界観は嫌いだ(笑) なんだろうね、あの特別感を出そうとするイヤラシさは(笑)
カレー屋のカレーは肉も野菜も大きいものがゴロゴロ入ってたりするが、私は肉は薄切、野菜も小さめに切ったものが美味いと思う。そして最終日のカレーうどんまで、向こう3日間は持たせる気だからたくさん作る(笑)
しかし振り返ると、子供の頃大きい鍋で作ってもらった、みんなでおかわりをしながら食べた、あの『お母さんカレー』を超えるものは、この先も出会うことはないと思う。色んなウンチクを並べるより、やっぱりご飯は誰と食うのかが一番大事だから。