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「小さな幸せ46こ」を読んで|読書感想文
スコットランドから一時帰国中のまるです。
吉本ばななさんの小さな幸せ46こは図書館で借りました。
婦人公論で連載されていた「ちいさな幸せ23こ」「もう少しだけ、小さま幸せ23こ」がひとつにまとまり2018年に出版されたエッセイ集です。
どんな時に読むのがおすすめか
ばななさんの両親が亡くなったあとに始まった連載です。
お母さんやお父さんの話がでてきます。
それは涙をさそうような話では全くありません。私はそうゆう類の話は嫌いだし。
綿菓子みたいにふわっと口を甘くさせてくれるけれど、一瞬で消えてしまうような、だけど大事な感覚を思い出させてくれるエッセイです。
何にもやりたくない。誰かの説教もハウツーにヘキヘキしてるときにおすすめです。
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気に入った文章にふせんをつける
記憶に残したい文章がたくさんあった。読書してる時に良いなと思った文章は付箋をはさむことにしている。
読み終わったあと、その付箋集を吟味して選んだ文章を読書ノートに書き写す。自分のなかにすっと入った言葉はあとから見返しても、自分を嬉しくさせてくれるからおすすめです。
気に入ったエッセイのひとつ
気に入ったというと、なんだか偉そうな気がする。なので私のお気に入りのひとつです、と言い換えて紹介します。
小さな幸せは、たくさん集まるといつの間にかセーフティネットになるのだと思う。
人生は決してどの段階になったから楽になるってものじゃない。いつまでも理不尽でたいへんで思い通りにならなくて、切なくて苦しいものだと思う。
(中略)
大人になると子どもだった頃みたいには無邪気にものが考えられない。
だからこそ、小さな幸せは「なん個」と子供みたいに数えたい。(中略)
小さい女の子がしゃがんで小石を数えてるみたいな無心で幸せを見つけられたら、その人はどんな境遇にあっても決して不幸ではない。
子供はその「個」がいくつになったらいいとか、思ったりしない。ただただ数えるだけ。それっていいことだと思う。
感想
私の小さな幸せはなんだろう。水曜日のチェンソーマン読むこと、ポッドキャスト聞いてる時、朝ごはんの時間、愛犬に顔をこすりつけること、本を読んでる(聴いてる)時間かな。
ばななさんの46こに全く追いつけてないや。わたしの小さな幸せ100個ぐらい、迷うことなく言えるようになりたい。
ばななさん家にはワンコと猫がいる。ばななさんは自分のワンコに話しかけている場面がエッセイにある。その時のばななさん家のワンコは男の子。その男の子ワンコはやんちゃでママ(ばななさん)が大好きですぐくっついてきて甘えてくると書いてある。
うちのワンコも男の子でどこにでもついてくる。トイレにもシャワーにもついてくる。ストーカーみたいだと思う。でも私を四六時中みまもってくれているのは、世界でうちのワンコだけ。だから、すごく愛おしい。
ばななさんは男の子ワンコの事をこう書いている
「君がうちに来なかったら、君がその無邪気な様子で慰めてくれなかったら、お父さんやお母さんが死んじゃってからの寂しい毎日を耐えられなかったと思うよ。
よほどのことがないかぎり君のほうが先に天国に行ってしまうなんて信じられないけれど、なるべく長く健康で暮らそうね」といつも話しかける。
私はスコットランドから一時帰国中でワンコは夫とお留守番中だ。
ワンコと書くとうんこみたいだからムギと書く。
ムギに会いたくてたまらない。夫に毎日動画を送ってくれとお願いしているのに、まだ一度も送ってきてくれないのだ。
ムギはもう私のこと、忘れてしまったかもと時々心配になる。早くムギに会いたい。
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