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「神様は乗り越えられる壁しか与えない」  自律神経・・・ってなんやねん。③

■「もう。あかん、あかんわ。あかんわ。」

「もう、あかん。やっぱりできひんわ。」
このセリフを何十回、何百回、口にしたことか。

50歳になって仕事をしながら鍼灸専門学校に入学し、毎日毎日3時間の授業、
時には複雑な実技。厳しい科目テスト。3年になると臨床実習と模試。
そして、筆記テスト、模試は毎回赤点。
近づく国家試験。
「あー。もうあかん。絶対落ちるわ。受かる気がせぇへん。あかん。あかんわ。」
その時、
「大丈夫。神様はね、乗り越えられる壁しか与えないのよ。
 あなたならできる。頑張って。」

このセリフにどれほど励まされたか。
みなさんも、そんな経験ありませんか。

■安倍元首相の言葉

そんな時、亡くなった安倍元首相の動画と出会いましてん。
安倍さんは第一次政権の時に多大なプレッシャー、ストレスにより潰瘍性大腸炎を患い退陣しました。しかし、ご存じの通りその後、歴代首相の中で最長記録を打ち出します。
安倍さんはその時を振り返り、こう語ります。

(令和3年近畿大学卒業式に安倍さんが招かれた時のスピーチの一節)
「なぜ不可能と言われた総理への再登板が可能となったか。
 それは決して私が特別、優れた人間だったからではありません。残念ながら。
 特別、強かったからでもない。
 ただ一点・・・決して、諦めなかったからであります。
 そして、諦めなかった勇気をもらったからなんです。

「『無理かもって思ったらもうそれより先になんて進めない。
  方法は無限大。可能性は永遠(とわ)の海。
  やれそう!と思ったら、もうほとんど乗り越えたようなもの』」
 byつんく。つんくさんが近大のためにつくった曲の中のひとつ。
 私が大好きな曲の一節です。
 諦めないことが大事です。
 そして出来る!と思う自信がとても大切だと思います。
https://youtube.com/clip/UgkxO1083lolu4LAVoIjr_MutEMThLApGkZT?si=eU9pcE_jwO1VhHRX

「諦めなかった勇気をもらったから」とはなにか。
これこそ「大丈夫。神様はね、乗り越えられる壁しか与えないのよ。
     あなたならできる。頑張って。」

という言葉ではなかったのではないかと思います。

■「乗り越えられる壁」と「ストレス」

人間はストレス時の自律神経の反応として
①自らストレスの対象に立ち向かう(Fight:闘争)
②その対象からいちはやく逃れる(Fight:逃避)
③諦めて対象が消えるのをじっと待つ(Freeze:すくみ)

という反応をします。
人間においては、その人の性格や過去の経験等に基づいて判断されることもあるかもしれませんが、
「乗り越えられる」と思えばストレスに挑み(Fight:闘争)、
「乗り越えられない」と思えばストレスから逃れる、あるいはストレスを
やり過ごす。そうした判断は大脳で行われ視床下部や脳幹を経て、自律神経の反応に至ると考えられます。

自律神経の科学「身体が整う」とはどういうことか 鈴木郁子先生 著

私たちの目の前にとても巨大で面倒なストレスが現れた時
脳は瞬時にそれが乗り越えられるか、そうでないかを判断します。
乗り越えれると判断すれば
「めっちゃ面倒で大変やけど、いっちょやったるか!」と思い「Fight:闘争」に火がつき、その困難に立ち向かうのです。
それは
「大丈夫。神様はね、乗り越えられる壁しか与えないのよ。
    あなたならできる。頑張って!」
の具現化
なのです。
だって「乗り越えられない」と判断したら挑戦さえしないように
脳や自律神経はできているのですから。(Fight:逃避反応)

これに似た言葉があります。
「その苦難、困難が壁とわかったのなら、もう乗り越えられる。
 乗り越えられない壁ならば、それが壁とも気づかないのだから。

また、明日から生きよう。

ドラえもん 第6巻「さよならドラえもん」より引用














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