焼きそば

今日の夜ご飯は焼きそばだった
焼きそばには色々な思い出がある

拒食症がひどく食べられなかったある日。
お昼頃にふと台所を見ると弟の弁当の残りで余った焼きそばが置いてあった
在宅の父の昼ごはん用だった
でも、私は気づいたらラップを取って温めもせず口に頬張っていた
一皿分、全部平らげたあと、ソースの跡がついたお皿をみて罪悪感が襲う
私に襲う罪悪感というのは、一般的な罪悪感のイメージよりもはるかに大きい。
どうしようもなくなって、気づいたら頭を床に打ち付けていた
心臓が口から飛び出してきそうなくらい、心拍が身体中に聞こえる
血流が流れているのがわかる。頭に血がのぼっていくのもわかる。
そして耐えられないほどの頭痛が襲う。
やっと目が覚めた。

弟の野球で仲のいい家族がうちに集まりホームパーティーをした日。
友達のお父さんが“貧乏焼きそば”を作ってくれた
ピザや寿司、ポテトにお菓子。
いじめられているのかというようなメニュー
貧乏焼きそばというのは何も具のない、ソースで炒めただけの麺
これが1番カロリーが少ないだろうと思って手につけた
久しぶりに食べた焼きそばだった。
箸が止まらずおいしくて、翌日もお母さんに作ってもらった

私には焼きそばは色々な味がある。
無意識に食べ終わってた焼きそば
友達のお父さんが作った”貧乏焼きそば”
小さい頃、川でBBQで作った焼きそば
中学1年の校外学習で持ってきてたコショウを全部入れて辛くて食べられなかった焼きそば
おばあちゃん家の昼ごはんで必ず出てくる焼きそば

焼きそばは憎い。
でも焼きそばのことが大好きだ。