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お母さんのご飯

最近の私はお母さんの作るご飯が食べれない。
大好きなのに。
それはお母さんだけじゃなくて、誰かが作るご飯が食べれない。

入院していた時、
「お母さんのご飯の方が食べれるから帰らせて!」
と泣きながらお願いした時、
「お母さんがもし調味料多くしてたら?お家で作る料理は量が多くなるからカロリー高くなるでしょ?病院食の方がヘルシーだよ」
とわけのわからない吹き込みを先生にされたせいで家で作る時の調味料が怖くなった。

また、お惣菜の方がカロリーもはっきりわかるし、量もお皿に盛ると家で作るよりは少なくなるから食べ過ぎずに済む。

それに、スーパーのお惣菜ってだいたい味が想像できる。
だから、お肉のパック見て選ぶより味のイメージができるからどれ食べたいのか思いつきやすくなるような気がしている。

もし、その料理が美味しくなかった時、
スーパーのお惣菜だと簡単に
「美味しくないからいらない」
って言って残せるけど、誰かが作った料理だと、
「美味しい!」
って言わないといけない気がするし、残すこともできない。
スーパーのお惣菜だって、誰かが作ってくれているのに変わりはないけど、やっぱりお店に並ぶ機械の手もかりて作るものと、愛情のこもった料理のおいしさと重みは違う気がする。
お惣菜は、お母さんの手にはどんなに頑張っても叶わない。
だからこそ、食べ過ぎずに済むだろう。という謎の発想が生まれている。

自分でも、なんで食べれなくなっているのかわからないし、全く食べれないわけじゃなくて、食べれる日もある。
でも、食べたくないと思った日は、本当に飲み込めないし、全く箸をつけれない。

こんな気持ちを説明できずに、お惣菜を見てピンと来るものがなければ当然何を食べたらいいのかわからなくなって
“早く選ばないといけない“
“何も食べたいのがない“
“食べたくないものでカロリーは摂りたくない“
“食べなければ体重を減らせる“
頭の中はパンク状態。
結局、泣くか、選べずイライラしてしまうか…

何をどうしたらいいのか、全くわからないまま、とにかく、その日その日のご飯を自分が口にできるものを見つける。
応急処置のような状態が続いているけど、今みたいに一仕事終えたようなどっと疲れを感じずに買い物ができる日が、いつか来れば。

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まなか
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