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すべてを飲み込むような映像と荘厳かつ神秘的な音楽に圧倒されるけど、やっぱり原作小説ありきなのかなあと思った『DUNE/デューン 砂の惑星 PART2』

【個人的な満足度】

2024年日本公開映画で面白かった順位:14/24
  ストーリー:★★★★☆
 キャラクター:★★★★☆
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★★★

【作品情報】

   原題:Dune: Part Two
  製作年:2024年
  製作国:アメリカ
   配給:ワーナー・ブラザーズ映画
 上映時間:166分
 ジャンル:SF
元ネタなど:小説『Dune』シリーズ(1965-1985)
      映画『デューン/砂の惑星』(1984)
      映画『DUNE/デューン 砂の惑星』(2021)

【あらすじ】

※公式サイトより引用。
砂の惑星デューンをめぐるアトレイデス家とハルコンネン家の壮絶な宇宙戦争が勃発!ハルコンネン家の策略により、アトレイデス家は全滅。

しかし、最愛の父とすべてを失うも、後継者ポール(ティモシー・シャラメ)は生きていた。ポールは愛する砂漠の民チャニ(ゼンデイヤ)と心を通わせ、その絆は、彼を救世主としての運命に導いていく。

一方で、ハルコンネン家は宇宙を統べる皇帝と連携し、その力を増していく。

そして、遂に復讐の時―。未来の希望を取り戻すため、ポールたちの全宇宙を巻き込む最終決戦が始まる。

【感想】

DUNE/デューン 砂の惑星』2部作の第2作目を先行上映にて鑑賞してきました。原作小説は未読ながらも、映像と音の凄まじさは「これぞIMAXで観てこそ!」と感じる映画ですね。ただ、そうは言ってもやっぱりハマりきれない自分がここにいます(笑)

<映像と音はマジでIMAX一択!>

とにかく、この映画は映像と音が最大のウリだと思います。あの果てなく広がる砂の惑星の壮大な光景、大軍を率いての派手な戦闘、その世界観にマッチする荘厳かつ神秘的な音楽。そのどれもが映画館の大きなスクリーンで観るべき要素です。僕はIMXAレーザーGTで鑑賞したのですが、フルに映し出されるデューンの砂漠はそこにいるかのような感覚に陥りますし、音も体全体に振動がビリビリ伝わってくるほどの轟音でリアリティがありました。これだけでも一見の価値はあると思います。

<長さは覚悟が必要かも?>

ただ、どうもストーリーがイマイチハマらないんですよ。僕自身、SF映画は好きですし、出ている役者さんたちもマーベルやDCでメインを務めるぐらい豪華すぎるメンツが勢ぞろいで俺得なんですけどね。別に小難しい話ってわけではないんですよ。一種の麻薬のような効果のあるスパイスを巡って、その産出地である惑星アラキス(デューン)を舞台に、長年争っているアトレイデス家とハルコンネン家の決着をつける話なので。多分、ハマらない理由は物語そのものではないんですよね。自分でもまだハッキリと理由がわかっていないんですが、おそらく長ったらしく感じるからかなあと思っています。尺が2時間46分もあるからそもそも長いって話なんですが、その上でテンポが一定だから少しダレてしまうってのはあるかもしれません。長尺なのに『タイタニック』(1997)や『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)は長さを感じさせませんし。前者は前半と後半でジャンルがガラッと変わるのと、後者はタイムトラベルによるジェットコースターのような展開が、体感時間を短くしていると思いますが、この映画ではそういうのはなかったように感じました。いや、単にドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の感性が自分とは合わないっていうだけなのかもしれませんけど(笑)

<事前の予習・復習は必要>

あと、今回僕は1984年版の映画と前作をちゃんと復習した上で観たから前提となる知識がありましたけど、けっこう専門用語が飛び交う上に登場人物も多いため、初見の人には相当わかりづらいと思います。なので、事前に予習・復習はしておいた方が無難ですよ。そういえば、最初に『Dune』を映像化しようとしたアレハンドロ・ホドロフスキーは、上映時間が10時間になるってんで断念したそうですけど、本来であればそれぐらいのボリュームだってことですよね。1984年にデヴィット・リンチが映画化したときも、1本に収めたからいろいろすっ飛ばしている感じがしてあまり面白さが伝わってきませんでした。今回のドゥニ・ヴィルヌーヴ版は2部作なので、1984年版よりはわかりやすくなってはいるものの、個人的には三部作にして1本あたりの尺をもう少し短くしてもいいのかなとは思いました。ちなみに、今回の映画に関しては、1984年版とはけっこう展開が異なるので、すでに観た人でも楽しめると思います。ポールの母親の過去について初めて知る設定があったり、妹のアリアをポールの予知夢の中でちょい出ししたりと、けっこう重要だと思われるネタもります。が、深堀はされずにちょい出しだけだったので、これでおしまいなのか、それとも続編への伏線となるのかが気になります。

<そんなわけで>

正直、SF超大作という割には、個人的にストーリーにそこまでハマりきれませんでしたが、映像と音は素晴らしいのでそれだけでもぜひ堪能してくださいまし!お近くにIMAXがある方はぜひそれで!一番はIMAXレーザーGT(東京ではグランドシネマサンシャイン池袋のみ)です!


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