日本が世界に誇るべき特撮技術が詰め込まれており、この頃の邦画には夢があったなと思えた『地球防衛軍』
【個人的な満足度】
「午前十時の映画祭13」で面白かった順位:11/11
ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★☆☆
映像:★★★★☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★☆☆
【作品情報】
原題:-
製作年:1957年
製作国:日本
配給:東宝
上映時間:88分
ジャンル:SF、特撮
元ネタなど:なし
【あらすじ】
富士山麓で奇怪な山火事と山崩れが発生。調査に向かった渥美(佐原健二)の前にロボット怪獣モゲラが姿を現した。
モゲラ出現が異星人の仕業と推測した安達博士(志村喬)と渥美ら一行は、空飛ぶ円盤が頻繁に目撃されているという現地に到着。すると地表を突き破り、突如巨大ドームが姿を現した。
ドームに身を隠していたミステリアンと名乗る宇宙人は、ドームから半径3キロの土地の割譲と地球人女性との結婚の自由を要求してくるがーー。
【感想】
「午前十時の映画祭13」にて。1957年の日本映画。(合体はしないけど)巨大ロボットが登場する日本初の映画でもあるので、ある意味、実写における巨大ロボットモノの歴史の始まりと言えるかもしれませんね。
<昔は夢があった?邦画>
ストーリーとしてはシンプルで、宇宙人が地球に侵略にやって来るというお話です。こういうザ・SFな設定の邦画って最近全然ないですよね(アニメは別ですが)。なので、当時の方が今よりも邦画に夢を感じられるなあと思いました。まあ、時代的にも公開当時は宇宙開発競争が激化していたらしく、国内外で宇宙に関連した映画が多数作られていたっていう背景もあるんですけど。
<意外とリアリティーある設定>
その宇宙人たちは、5千年も前に核戦争で故郷の星が滅びてしまい、新たな居住地を探して地球にやって来たっていう設定なんですけど、意外とリアルじゃないですか?というのも、その核戦争っていうのが「テクノロジーの進歩は素晴らしいけど、結局はそれを使う側次第」っていうメッセージ性を感じられたからなんですよね。今から65年以上も前の映画なのに、腑に落ちる設定でした。ただ、彼らもいきなり地球にやって来て、半径3kmの土地をよこせだの、地球人の女性との結婚させろだのっていうのは、いきなりすぎるとは思うんですけどね(笑)そもそも結婚したところで子孫なんて残せるるんでしょうか、、、いや、宇宙の高度なテクノロジーを使えば可能なのか、、、?
<日本の特撮技術に脱帽>
で、この映画の何がすごいって、先ほども書いたように今から65年以上も前の作品にも関わらず、特撮技術のクオリティが高いところです。セットやミニチュアを駆使して作り上げる戦闘シーンは細かいところまで作り込まれており、今観てもすごいなと感じました。CGなんてない時代に、試行錯誤していたスタッフたちの血と汗と涙の結晶ですよ。正直、今観ると単に砲弾とレーザーの撃ち合いばかりで、単調な画ではあるんですけど、それでもそれを実現しているところに感動すら覚えました。
<昭和の女優さんはやっぱり綺麗>
あと、公開当時21歳だった白川由美さん(テレビドラマ『GTO』(1998)で学園の校長兼理事長役だった方)が綺麗でしたねー。やっぱり昭和の女優さんって、現代の女優さんにはない魅力があるような気がします。
<そんなわけで>
特撮好きなら観てもいいかなっていう映画でした。昭和のエンタメの底力を感じられます!
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