設定はよかったのにすべてが中途半端でお笑い要素もダダ滑りだった『大怪獣のあとしまつ』
【個人的な評価】
2022年日本公開映画で面白かった順位:22/22
ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★☆☆☆
映像:★★☆☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆
【ジャンル】
コメディ
SF
特撮
大怪獣
【原作・過去作、元になった出来事】
なし
【あらすじ】
人類を未曽有の恐怖に陥れた大怪獣が、ある日突然、死んだ。国民は歓喜に沸き、政府は怪獣の死体に「希望」と名付けるなど、国全体が安堵に浸る一方で、河川の上に横たわる巨大な死体は、腐敗による体温上昇で徐々に膨張が進み、ガス爆発の危機が迫っていることが判明。
大怪獣の死体が爆発し、漏れ出したガスによって周囲が汚染される事態になれば、国民は混乱し、国家崩壊にもつながりかねない。終焉へのカウントダウンは始まった。しかし、首相や大臣らは「大怪獣の死体処理」という前代未聞の難問を前に、不毛な議論を重ね右往左往を繰り返すばかり…。
絶望的な時間との闘いの中、国民の運命を懸けて死体処理という極秘ミッションを任されたのは、数年前に突然姿を消した過去をもつ首相直轄組織・特務隊の隊員である帯刀アラタ(山田涼介)。そして、この死体処理ミッションには環境大臣の秘書官として、アラタの元恋人である雨音ユキノ(土屋太鳳)も関わっていた。
果たして、アラタは爆発を阻止し、大怪獣の死体をあとしまつできるのか!?そして、彼に託された本当の〈使命〉とは一体―!?
【感想】
ものすごい酷評を受けている“ある意味”話題の映画ですね(笑)期待値を最低レベルにしてから観たので、個人的には酷評までとはいかないまでも、、、まあ低評価なのはわかりました。。。山田クンのファンでもない限りは観なくてもいいかも(笑)
<何を楽しむものなのかがわからない>
誰もが知る“巨大怪獣”の、誰も知らない“死んだ後”の物語ということで、大怪獣の死体をどう処理するのかってのが、この映画の題材です。
なんですけどね~、アラタたち実働部隊の勇気ある行動を楽しむものなのか、国のお偉いさん方のつまらない責任のなすりつけ合いを楽しむものなのか、どっちつかずな印象なんですよ。なので、特撮映画として捉えるべきなのか、コメディとして捉えるべきなのか、まあ実際はそのミックスジャンルではあるものの、どちらも中途半端すぎたのがよくなかったかなあと感じました。
<ダダ滑りなお笑い要素>
これはかなり主観によるので、人によっては面白く感じる人もいるのかもしれませんが、、、僕はまったく笑えずでして。。。特に、国のお偉いさん方のやり取りがヒドいんですよ(笑)ちょいちょい入れ込んでくるギャグは
何がおかしいのかわからず、国防大臣(岩松了)は無駄に下ネタを多用していて、観ているこっちが恥ずかしくなるぐらいの寒さ。これ、日常生活における内輪での話なら笑えるかもしれませんが、外から見たらマジで面白くないです。もしこれが洋画だったら、もっとテンポよく、ぶっ飛んだ形にして、外人のオーバーリアクションもあって、笑えたかもしれないなあなんて思ったり。そういえば、『シン・ゴジラ』(2016)にもお偉いさんたちのすったもんだがありましたけど、あれを面白くやろうとして、やりきれなかった感じですね。
言語の壁を超えて笑わせてくるマーベルの秀逸さを痛感します(笑)
<まさかの終わり方>
ラストは、、、もう、、、ね。。。「え?」って。もしかしたら、この映画は低評価すぎるがゆえに、逆に話題にしようとする計算し尽くされたものなのではと思ってしまうほどです。
<そんなわけで>
題材はすごくよかったんですけどね。『シン・ウルトラマン』のスピンオフで、科学特捜隊が大怪獣の事後処理を行う話とかにした方がもっと面白くなりそうな気がしました。怖いモノ見たさで行くなら止めはしないけど、これより観て欲しい作品は他にあります(笑)
ただ、映画としてはイマイチだとしても、ある意味話題になるという点では、これはこれでアリなのかもと思ったりもするんですよね。一周まわってキュートに感じたりもしてます(笑)