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いやもうインドすごすぎ!ボリウッドが放つマーベルのような週刊少年ジャンプのようなアクション・スペクタクル超大作『ブラフマーストラ』

【個人的な満足度】

2023年日本公開映画で面白かった順位:22/71
  ストーリー:★★★★☆
 キャラクター:★★★★★
     映像:★★★★★★★★★★
     音楽:★★★★★
映画館で観たい:★★★★★

【作品情報】

   原題:Brahmastra Part One: Shiva
  製作年:2022年
  製作国:インド
   配給:ツイン
 上映時間:167分
 ジャンル:アクション、ファンタジー、ラブストーリー
元ネタなど:なし

【あらすじ】

ムンバイに暮らす天涯孤独の青年シヴァ(ランビール・カプール)は、見知らぬ科学者が何者かに襲われる不思議な幻視を見る。

その理由を探るうちに、古代ヴェーダの時代から秘密裏に受け継がれる神々から授かった武器“アストラ”と、その中でも最強とされる“ブラフマーストラ”の存在を知らされるシヴァ。ブラフマーストラが目覚めることで世界は地獄と化す…。しかも、彼はそれらの武器を守護する役割を担っていた人物の息子であり、偉大なる火の力を宿す救世主だった!

果たして、シヴァは自らの運命を受け入れ、世界を救うことができるのか…。

【感想】

「インドが本気出してスーパーヒーロー映画を作ってみたらこうなった」と言わんばかりの特殊能力全開の超ド派手バトル映画でした。映像もやりすぎってぐらいVFXだらけで(笑)いや、僕は大好きなジャンルですけど(笑)

<圧倒的興奮を伴う能力者バトル>

この映画の見どころは何と言ってもあのド派手すぎる戦いの数々だと思いますね。火や水を操ったり召喚獣を出したり、そんな特殊能力を備えた人たちが繰り広げるアルティメット・ファンタジック・バトル!マーベルのような、ハリポタのような、FFのような、聖闘士星矢のような、そこらへんをまるっと足して割ったような戦いでしたね(笑)それゆえに既視感が強くなってしまい、人によってはインド映画に求めるものはコレジャナイというふうに感じる方もいらっしゃるかもしれません。とはいえ、映像のクオリティはハリウッドと遜色なく、邦画はもう追いつかないんじゃないかってぐらい圧倒的興奮を感じさせるほどでした。

<インドに根付く長い歴史と最新技術の融合が見せる新鮮さ>

もちろん、映像のヴィジュアル面だけでなく、ストーリー設定も興味深いものがあります。インド古代史をモチーフとした古典的な世界観を軸に、現代の世界を舞台に繰り広げられる神々の物語。それを最先端のVFXで映像化しているという、まさに伝統と最先端を融合させたような作りに心奪われるロマンがあります。日本で言うと、ヤマトタケルとか陰陽師とか桃太郎とか、そういう昔からある伝承をモチーフにした物語を、VFXでメチャクチャド派手に彩っている、そんなイメージではないでしょうか。

<しかし、話のテンポは悪い。。。>

ただね、すごく長く感じるんですよ。。。尺が。。。いや、インド映画ってもともと尺が長いもんなんですが、『RRR』(2022)みたいにそれがまったく気にならなかった作品とは違って、これはすげぇ長いなって思いました。つまり、それだけテンポが悪いというか間延びしてる印象があったんですよ。特に前半ですね~。主人公のシヴァとヒロインのイーシャ(アーリヤー・バット)の出会いから仲を深めていく過程に尺を取りすぎかなーって。もちろん、ボリウッドらしい歌やダンスの数々や、敵との小競り合いなど、話の構成に緩急はついてはいるものの、それでももう少しチャチャッと進めてもいいんじゃないかなあって個人的には感じてしまいました(笑)

もちろん、アクション映画の中に恋愛要素があるのはまったく問題ないんですけど、これは1本の映画の中にアクションとラブストーリーを同じ分量入入っているので、ちょっとお腹いっぱいだなと思いつつ、どちらに主軸を置いているんだろうっていう疑問が残りましたね。で、「愛の力は何よりも強い」っていうベタなメッセージに思わず吹いちゃうっていう(笑)まあ、丁寧に作られているといえばそうなんですが、この手のアクション映画はもっと尺を短くして、テンポよく進めた方が楽しめるなーと改めて思いました。

ちなみに、イーシャを演じたアーリヤー・バットがものすごく美しいんですが、彼女は『RRR』でラーマ(ラーム・チャラン)の婚約者であるシータを演じたのが記憶に新しいですね。さらに、そのアーリヤー・バットと主人公シヴァを演じたランビール・カプールは実生活では夫婦っていう偶然(笑)

<実は壮大なシリーズになる可能性が>

あと注目したいのが、この作品の位置づけです。邦題には書かれていないんですけど、今回の映画ってサブタイトルが『第1章:シヴァ』なんですよ。どうやら三部作らしく、次が『第2章:デーヴ』らしい。デーヴが誰かは本編でお楽しみください(笑)なんで邦題はサブタイトルを外したんですかね。ヒットするかどうか未知数で、次作を上映できるかわからないから、あえて外したんじゃないかと邪推してしまいます(笑)

<そんなわけで>

かなり尺の長い映画ではありますが、アクションと映像はメチャクチャ興奮できるボリウッド超大作でした。今後の展開も期待できるので、個人的にはオススメしたいですね~!!昨年の『RRR』に続き、やっぱりボリウッドのこういうぶっ飛んでる感じは大好きです!


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