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俳句

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2023年8月の記事一覧

【俳句】送火 秋 鬼やんま 盆東風 秋雨〜緑 萃生

【俳句】送火 秋 鬼やんま 盆東風 秋雨〜緑 萃生

送火の見えぬあたりで逢ひにけり

昼風に秋の一条混じりけり

鬼やんま角も涙もなかりけり

盆東風の過ぎて隣は普請中

秋雨や銀幕の死の美しき

京都で送火というと、大文字をはじめとする五山の送火のこと。
少しでもよく見よう、五つすべて見て回ろうとする人や車で市内は混み合う。
そんな人混みを避けての密会。
あくまでもフィクション。

秋の一条という表現がどうか。
まだまだ暑い風の中に、ほんの一筋、

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【俳句】八月 敗戦日 終戦日〜緑 萃生

【俳句】八月 敗戦日 終戦日〜緑 萃生

八月の空を思ひて黙りけり

甲子園は雨天順延敗戦日

この年は雨風強し終戦日

毎年、この日の正午に甲子園で行われる黙祷。
台風7号のために、今年は中止に。
僕たちの世代は、八月、甲子園、終戦日と、良くも悪くも連想が繋がってしまう。
その甲子園も1941年から45年まで戦争のため中止に。
その間に、多くの球児も命を失った。
繰り返してはならないことだ。

【俳句】甲子園にて〜緑 萃生

【俳句】甲子園にて〜緑 萃生

八月の影よりボールボーイかな

初秋や三塁コーチ佇めり

秋好打スコアブックの文字太く

審判のコール無情や秋の空

秋風にグランド整備乱れなし

あと一球バックネットに鬼蜻蜓

売子らの呼び声に秋来たりけり

秋暑し応援団の「狙い撃ち」

秋うちわ好守好打に叩かるる

夕暮れに沈みし蔦のスタジアム

甲子園で観戦をしながら。
これも吟行というのか。
特に選手の周辺にスポットを当ててみた。

「狙

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【俳句】夏の残り香

【俳句】夏の残り香

今日は立秋。
しかし、まだまだ体感的には夏の真っ盛り。
そこで、残っていた夏の句を。

手術告ぐ医者の真顔や夕焼雲

昨日来て今日来て何を四十雀

患いの少年の夜の明けやすし

溽暑来て我が身操縦不能なり

人影のしばし動かぬ木下闇

空蟬やあるじ逃して撃ち抜かる 

宵山の宵より人の多きかな

片蔭で何かもの売る異邦人

深海を覗くがごとく葎かな

二三日誰も優しき帰省かな

緑蔭や令和の男ゆび

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【俳句】夏逝く 晩夏光 夏雲 夏休み〜緑 萃生

【俳句】夏逝く 晩夏光 夏雲 夏休み〜緑 萃生

夏逝くや相手校歌に鼻すする

晩夏光どれも帰らぬベンチ裏

夏雲や歓声去りし市営球場

負け投手泣いて明日から夏休み

夏の高校野球も49校の代表が出揃った。
その地方大会の風景から。

皆さんは、浮かんだ俳句をどのように記録して、推敲して、残しておられるのでしょうか。
僕の父は、雑誌の付録でしょうか、俳句手帳にびっしり書いて、何冊にもなっています。
僕は、スマホのメモアプリにとりあえず残して、そ

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