【俳句】夏の残り香
今日は立秋。
しかし、まだまだ体感的には夏の真っ盛り。
そこで、残っていた夏の句を。
手術告ぐ医者の真顔や夕焼雲
昨日来て今日来て何を四十雀
患いの少年の夜の明けやすし
溽暑来て我が身操縦不能なり
人影のしばし動かぬ木下闇
空蟬やあるじ逃して撃ち抜かる
宵山の宵より人の多きかな
片蔭で何かもの売る異邦人
深海を覗くがごとく葎かな
二三日誰も優しき帰省かな
緑蔭や令和の男ゆび白し
夕立や訛り残れる関東弁
あの頃の未来懐かし夕の虹
網戸越し深夜のホテルカリフォルニア
原爆忌父の句帳を開きけり
では、秋を楽しみましょうか。
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