『還暦からの底力』を読む
本日の読書感想文は、出口治明『還暦からの底力』です。
憧れの人、出口治明さん
著者の出口治明さんは、私が憧れる人のひとりです。日本生命を退社後、パートナーの岩瀬大輔氏とライフネット生命を立ち上げ、長く経営されてきました。70歳を超えた現在も大分県別府市にある立命館大学アジア太平洋大学(APU)の学長として活躍されています。
出口さんは無類の読書家で、多くの著書があります。人生を豊かにする要素として、歴史、人、旅、本に言及されることも多く、共感する部分が凄くあります。自身が、日本生命時代にトップとの意見の相違から左遷人事を受けて苦労をされた経験をお持ちなので、サラリーマンの生き方についても上辺だけではない示唆に富んだ意見をお持ちで、大いに参考にさせてもらっていました。
昨日は、本を読まないスゴい人を考察しましたが、出口さんは本を読むスゴい人の代表格のような人です。
保守主義と革新主義
私が人生後半戦にやりたいことに『知的生活を愉しむ』ことがあります。たとえ社会に影響力を行使できるようなチャンスはなくても、在野にあって、物事を面白がる知的好奇心をずっと持ち続けていたいと思っています。
本書の中で、会社員をリタイアした後も「人・本・旅」を軸に、世の中の動きに興味を失わずに生きることを提案されていて、「ヤング・サポーティング・オールド ⇒ オール・サポーティング・オール」など、共感できる考え方が数多くありました。
特に第四章の中に収められている「保守主義と革新主義の違いは人間観」「理性にすべてを委ねるのは傲慢である」(P183~189)で展開されていた議論が面白かったので、メモに残しておきたいと思います。
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