受験直前起床リズム
大学受験の時に発見したような気もするのだけれど、以降様々な分野で応用可能であることに気がついた、わたしの「本番日」のためのリズムがある。
ルールは簡単。
最も実力を発揮したい時間の4時間前には絶対に起床する。
以上。
書けば簡単なのだが、意外と落とし穴がある。
起きたら二度寝は厳禁。移動中の居眠りも禁止だ。
この「4時間前起床」というのは、脳と体をしっかり起こすために必要な時間だからである。途中で寝直したら意味がない。
4時間前に起きたら、徐々にエンジンを上げていき、4時間後の本番時に向かって全てが万全な状態にまで持っていく。
例えば、試験などの重要なものの開始時間が午前10時だとしよう。
その場合、起床時間は朝6時となる。
4時間というのは、時間がたくさんありそうで、意外とないような、長いと勘違いしやすいそれほど長くはない時間だ。よって、朝起きてから本番までの間、最大限有効に時間を使えるように、前日寝る前までに終えられそうなことは全て終えておく。
持ち物の準備、着て出かけるための服を手に取りやすいようにセット、履く可能性のある靴の準備(急な雨や雪も考慮)。当日の朝に使える時間を余計なことで減らさないように、可能な限りの支度を前日寝る前までに終わらせておくのだ。
この「4時間」というのは人によってバラツキがあると思うので、ぜひ自分の時間を割り出してもらいたいのだが、わたしの場合は「3時間じゃちょっと足りない」と感じたし、「6時間以上前だと疲れ始める可能性がある」と思ったので、なんとなく4時間という時間に到達した。移動距離や内容によって、もう少し時間が欲しい時は4時間半から5時間前に起きることもある。
それにしても兎にも角にも時間が足りない受験生だったので、当時は睡眠時間は極限まで削っていた。それは大学に入学した後も続くことになるのだが、高校生のわたしは知る由もなく「この寝る時間がないという苦行も受験が終われば終わる」と信じて力を振り絞っていた。大学に入ったのに寝る時間がない、むしろ高校時代よりもさらに寝る暇がないと気がついた時のわたしの絶望は、なかなか凄かったけれど、それもこれも10代から20代にかけてのあの頃だったら歯を食いしばって闘えたのだろうと思う。今は寝れないだけで蕁麻疹が出るような軟弱者である。当時は気合いがあればある程度の無理は出来た。それが若いということなのだろう。今は気合いだけで押し切るとちゃんと体が壊れるようになった。無情の無常である。
1月の朝はひんやりしている。実に心地よい。
冷たい空気を吸い込んで、爽やかに目覚めることができる。
しかし昼間になるとじわじわと春が近づいていることを感じる。海抜0付近から山の上の家に帰るまでに汗をかくようになった。頼むよ、もうちょっと冷えていて。
一般的に寒いと言われるこの時期に、朝思っている時間に起きるのは難しい人もいるかもしれない。最近読んだ記事では、10代までは夜が強いのは自然なことという話であった。それを受験のために無理に朝型に切り替えましょうと言っても、辛いだけかもしれない。
ただ、起きて1時間で脳がフル稼働できるかといえば、やっぱり難しいのではないかと思ってしまう。わたしはあれこれ試して、4時間前起床になったが、それぞれ無理のない範囲で起きてから自分のパフォーマンスが満足のいく感じで発揮されるまでにどんなリズムを作ればいいのか、その体の声に耳を傾けてみて欲しい。
人はそれぞれだからね。ある程度の年齢での傾向などもあるとは思うけれど、結局自分のことは自分にしか分からないものだから。偉い人がどう言っていようが、周りの大人がどう言っていようが、自分の体の調子は自分が一番分かるのだ。
結局、何かに長けている人というのは、自分のことをよく観察して知っている人なんだろうなと、事あるごとに思う。