マレーシアの「茶碗」と「あらまぁ」は日本語と意味が同じ?:2021年11月13日(うるしの日)
「『チャワン』はマレー語と日本語で同じ意味だよ」
と教えてくれたのは、陽気なGrabドライバーのお兄さんでした。
マレーシアで配車アプリを使って車を呼ぶと、日本のようにタクシー会社の車に乗って制服を着ているドライバーさんは来ません。
スマホアプリ「Grab」で車を手配して、タクシーのように利用することがサービスがマレーシアでは一般的です。
スマホの位置情報を利用するので、いちいち運転手さんに場所を電話などで伝える必要も無くとても便利ですし、料金もあらかじめアプリに表示されて、有料道路代以外は追加費用はかかりません。
そんな配車サービスのGrabドライバーさんは、年齢も様々で副業でドライバーをされている方もいますが、マレーシアではみんな人懐っこく話しかけてきてくれます。
私が日本人だということが分かると、大体言われるのが「オハヨ」「コンニチハ」の2つ。
タクシーに乗る時間が夜の場合は、「Good eveningは『コンバンハ』だよ」と教えると嬉しそうに「コンバンハ」と言ってくれます。
中には「昔は日系企業のお抱え運転手をしてたんだよ」というドライバーさんもいて、目を細めながら懐かしそうに昔の仕事の思い出の話を話してくれるのは、私にとって楽しみな時間のひとつです。
そんなマレーシアのGrabドライバーの方からたまにマレー語を習うこともあります。
日本語とマレー語で同じ音の言葉がいくつかあるんだよ、と紹介してもらいました。
「茶碗」=cawan(チャワン)
「あらまぁ!」(驚いたときの感嘆符)=alamak!(アラマッ!)
後で調べるとcawanはどうやらコップに近い意味のようです。
そして驚いたのは「Alamak!(アラマッ!)」。
会社でもマレー人の同僚やインド系マレー人の上司も驚いたときには日本語のように「あらまぁ~!!」と言っているのを聞くとなんだか日本が懐かしい気持ちになります。
そして私も驚いたときに「あらまぁ~」というと相手もにっこり。
日本にいるときには「あらまぁ」ってあまり使いませんが、マレーシアにいるとよく使うようになりました。
11月13日はうるしの日。漆の良さを見直す日として、日本漆工協会が1985年に制定した日です。日付の由来は、平安時代のこの日に惟喬親王が漆の製法を虚空蔵菩薩から伝授されたという伝説から。
日本では親しみのあるうるし塗りの食器や家具ですが、マレーシアでは日本の商品を扱うお店以外ではほとんど見かけません。
なので、私の中のcawanのイメージは日本の漆塗りの汁椀やお茶を入れたりご飯をよそう茶碗なのですが、マレーシアの人々の間でのcawanはきっと漆塗りではないでしょう。
調べていると15世紀ごろに琉球王国とマラッカ王国との交易では、日本の琉球漆器がマレーシアに献上されていたという記録があったので、マレーシアでの漆器、茶碗は高級品のイメージかもしれません。
「cawan」という同じ発音と意味の言葉でも、国によってそれを指すイメージが異なるって面白いですね。
思わず「Alamak!(アラマッ!)」と言ってしまいそうです。
本日も読んでくださりありがとうございます。