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エコとアートが交差する南インドで、真っ裸になった話

南インドに位置する、ケーララ州に行きました。豊かな水郷とポルトガルの面影をゆったり味わえる、おすすめの場所です。

■エコな街

コチ空港に到着して、まずびっくり。こんな看板を見つけました。

World's First Airport Fully Powered By Solar Energy

「太陽電力で完全に賄う、世界初の空港です」

そんなに小さくもない、地方の主要空港の規模なのに、完全に太陽光で電力を賄っているなんて、にわかには信じられません。

太陽電力で完全に賄う空港?!

しかし、空港の周りにはソーラーパネルが整然と並び、私も強い日差しにさらされる中で、本当にこの空港は太陽光だけでやっているのかもしれないと思うようになりました。

ソーラーパネルの賛否はありますが、ケーララのように太陽の光に恵まれた土地では有効活用できるのではないかと感じます。

ケーララとは現地マラヤーラム語で「椰子(ココナッツ)の国」という意味。辺り一面にココナッツの木が生い茂り、生命力を感じる緑色に心が満たされていきました。

廃棄ココナッツをアップサイクルする工房を見学したり(この話はまた後日)、伝統的な巻きスカート一丁のおじさん達がココナッツを割る作業を横からじっと眺めたり。ケーララとココナッツは切っても切り離せない仲です。

工房の土地のオーナーさん、ココナッツとともに生きる

■アートな街

個人的に嬉しかったのは、二年に一度の芸術祭「ビエンナーレ」にも立ち会えたこと。ビエンナーレとはイタリア・ヴェネツィア発祥の隔年で開かれる芸術祭で、現在では町興しの目的もあり世界中で開催されています。

今回はコロナ明け3年ぶりとなる「コチ・ビエンナーレ」に参加できました。

コチ・ビエンナーレ2023

インドの新進気鋭のアーティスト達が創り出す個性豊かな作品群に、5歳男児もおおはしゃぎ。竹でできた迷路のような楽器のような建造物、鈴のカーテンから覗く風刺アートなど、遊び心溢れるアートに浸り、心豊かな時間を過ごせました。

コチはコンパクトシティーだし、リキシャーの運転手さんも英語が通じるので、外国人にとって散策しやすい街です。日本の地方でもビエンナーレのような、海外の観光客が気軽に楽しめるアートイベントがたくさんあれば良いのになぁ。

■真っ裸でマッサージ

ケーララはインドの伝統医学アーユルヴェーダの発祥地です。アーユルヴェーダは本来、瞑想や食事療法などトータルなトリートメントで心身の調和を目指すものなので、オイルマッサージだけを取り上げるのは正確ではないのですが、短期旅行者には入門編として、オイルマッサージがおすすめです。

と、ここまではなんとなく知識があったものの、施術ルームに入ると「全部脱いで〜」とセラピストのおばさまに言われました。え、カーテンは?バスローブは?簡易ショーツは?体にかけるタオルは?全てありませんでした(笑)

でもここで恥ずかしがってしまったらさらに恥ずかしくなるので、日本が誇る温泉文化を見せる時だ!と覚悟して、平然と真っ裸で仰向けになりました。

真っ裸な自分と永遠に回るシーリングファン。おばちゃんの力強いマッサージとスパイスの香り。トタンの屋根、熱風、船が到着した音が鳴り響くー。

うん、私はいま、南インドにいる。

1時間後、髪の毛から足先までオイルまみれになりました。が、温水シャワーはなく水の掛け流しでした。南国なので水で全然OKなのですが、水と油の相性は悪いこと、石鹸は石油からできている貴重品なんだという事実を再認識しました。

リラックスできたというより、経験値が上がったことが嬉しいマッサージでした。場所によって受けられるトリートメントは違いますので、あまり恐れずに「楽しむ気持ち」だけを持って、南インドにいつかぜひお越しください🥥

ケーララ州、おすすめです。

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