【読書】本を読み、過去の歴史を学ぶことの意味~『創竜伝9<妖世紀のドラゴン>』~
「創竜伝」の最初の方の巻は中高生時代に繰り返し読んだので、結構細部まで覚えています。新刊が出ると、1巻から読み返すこともあったし。
でもさすがに8巻ぐらいからは、読み返しの回数が少ないので、今回読み直してみて、「え、そうだったけ?」と思うシーンが少なからずあります。
↑kindle版
例えば今巻では、四兄弟が月まで行ったことに驚きました。もちろん読み進めれば、「そうそう、こういう展開だった」と思い出すのですが、割と新鮮な気持ちで読めています。
↑新書版(私が読んだのは、このバージョンです)
今巻で印象に残ったところ。
天敵の小早川奈津子への終の台詞ですが、終、優しいなぁ。まぁ小早川奈津子が、その忠告を受け入れるわけもないのですが。
これは本文で引用されている、9世紀の唐の時代の悪徳宦官である仇士良の言葉です。権力者の言うなりにならないためには、本を読み、歴史を知らねばならない。及ばずながら私も、歴史を教えることで、自分の頭でものを考える人を増やそうと努めています。
ちなみにこの引用の少し後に、第二次世界大戦中の日本軍の蛮行の1つとして、「沖縄住民のマラリア汚染地連行」と書かれていることには驚きました。戦争マラリアのことは、私は「ビッグイシュー日本版」の388号で知ったもので。9巻を初めて読んだ当時の私は、その記述に目がいかなかったのだなと、恥ずかしくなります。
30年近く経っても変わらないどころか、その傾向は加速していますね。
企業献金についての続の意見も強烈でした。
そろそろスピードを上げて、最終巻まで読み進めていきたいものです。
見出し画像には、今巻では四兄弟が月まで行くので、月の画像を使わせていただきました。
↑kindle版
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