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【読書】壁なんてどこにもない~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.462 2023.9.1)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第65弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。


今号の特集は、「古気候学と”気候危機”」です。

記事のリードの以下の言葉に、まずドキッとさせられました。

長らく古気候学を研究してきた多田隆治さん(東京大学名誉教授)は(中略)「自然界がCO2を放出する速度の100倍で人類がCO2を出し続ければ、現在の気候モードを維持するメカニズムが機能する限界(しきい値)を超え、急激な気候変動(モード・ジャンプ)が起こってしまう可能性がある」と言う。

p.7


約24~22億年前に出現したシアノバクテリアが光合成を行って出した酸素によって、当時の大気の主成分であるメタン(温室効果ガス)が消えたことで、温室効果が一段階レベルダウンしたという仮説があります。

p.9

光合成の力、すごいですね。


「恐竜がいた白亜紀にはCO2濃度は2000ppm近くありました。単純にCO2濃度が高くて温暖だと生物が死んでしまうというわけでもなく、時間をかけた上昇であれば、生物は適応できます。CO2濃度が上昇するスピードが問題なのです」。
 (中略)気候がいったんモードジャンプしてしまうと、CO2濃度を元の値まで下げても気候は元の状態には戻らず、一つの変化がチェーンリアクション(連鎖反応)となって、予測もつかない変化が次々に起きてくる可能性があると、多田さんは警鐘を鳴らす。

p.10

白亜紀のCO2濃度は驚きです。それはともかく、「予測もつかない変化が次々に起きてくる可能性がある」というのは怖すぎです。本当に真剣に、個人レベルでも国家レベルでも気候危機に取り組まないと、大変なことになってしまいます。


特集以外で印象的だったのは、羽生善治さんのスペシャルインタビューです。

「私自身は50歳の壁みたいなものは極めて社会的な思い込みの側面が強いんじゃないかと思っています。もちろん心身の衰えは、多少はあるかもしれない。でも、(中略)”壁”はみんながあると思うからあるんであって、本当はそんな”壁”なんてどこにもないと思う」

p.4

アラフィフの私にとって、励まされる言葉でした。一方で、以下の言葉には身が引き締まりました。

50代になると、すごく限られた時間の中で限られたことをやらなきゃいけないんだということを、リアリティーを持って感じるようになりました。

p.6


日本の将棋は茶道や華道などと同じ家元制度の伝統芸能として受け継がれてきたという極めて特殊でユニークな歴史がある。

p.6

これ、知りませんでした。


タイニーハウスの「もぐら号」を作った相馬由季さんの以下の言葉も、心に残りました。

『こうあるべき』という社会の価値観から自由になると、世界が豊かになる。そういうことって家以外にもある気がしています。

p.16


「ビッグイシュー日本版」のバックナンバーは、街角の販売者さんが号によってはお持ちですし、サイトからは3冊以上であれば送付販売していただけます。


コロナ禍のあおりで、路上での「ビッグイシュー」の販売量が減少しているそうです。3ヵ月間の通信販売で、販売員さんたちを支援することもできます。


もちろん年間での定期購読も可能です。我が家はこの方法で応援させていただいています。


見出し画像は、今号が入っていた封筒のシールです。「小商い」で発送作業をしてくださった杉浦さん(でしょうか?)、いつもありがとうございます!



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