
日々是納豆 Vol.3【和菓子編】
5月5日は「端午の節句」。もしくは、こどもの日だね。ということで、まずひとつめは「柏餅」との相性を紹介しつつ、和菓子編としていくつかピックアップ。さて、和菓子系と納豆のハーモニーはいかに?
■おしながき
・柏餅納豆
・苺大福納豆
・みたらし団子納豆
・金平糖納豆
・おはぎ納豆
・わらび餅納豆
柏餅納豆
柱の傷は おととしの~ 五月五日の 背くらべ~♪
ということで、5月5日は男子の成長や立身出世を願う「端午の節句」。早速、「柏餅」と納豆と合わせたところで、「あれ? 柏の葉は食べるの?」というそもそもな疑問が……。調べてみると、柏の葉は香りづけに使われているもので、一般的にはあまり食べないそう。
実際の味はというと、柏の葉とよもぎの香りはすごくいい感じ。あっさりしたあんこの甘みも納豆によく合っていて、上品な大人味のスイーツ系納豆になった。
■ナットク度 <・・・・・|☆☆☆・・>
ちなみに調べてみると、柏の葉は新芽が出るまで古い葉が落ちないことから「家系が途絶えない」という縁起物なんだそう。もう一つ、「柱の傷はおととしの~♪」の歌詞がどうして昨年じゃなくて一昨年なのかというと、この詩を書いた作詞家が、2年間帰省できない状況の中で、年の離れた弟を想い書いたからなんだそうだ。なるほど。
苺大福納豆
口に含んだ瞬間、納豆の匂いに負けず劣らず、いちごの香りがフワっと感じられる。みずみずしい食感とほのかな酸味、あんこの控えめな甘さが、納豆に程よく絡んでいてウマい! フルーティさの中に少し感じる醤油のしょっぱさも、これまた絶妙なアクセントになった。
和菓子と納豆の組み合わせはどれもけっこう美味しいけど、フルーツが加わることで、またひと味違ったウマさになるのが新鮮。
■ナットク度 <・・・・・|☆☆☆・・>
みたらし団子納豆
何といっても "団子" はもち米だし、タレは甘辛い醤油ダレだし、素材としては納豆にも違和感なく合うはず。
想像どおり、みたらしと納豆はすごくよく合っている。もっちーっとした団子の食感が若干気にはなるけど、全体的にはよくまとまってる感じ。意外とこんな食べ方する地方があってもおかしくなさそうな味。
■ナットク度 <・・・・・|☆☆ ・・・>
余談だけど、みたらし団子の発祥は京都で「御手洗団子」と書くらしい。下鴨神社の「御手洗池」に集まる参拝客に串団子を売るようになり、そこから「御手洗団子」と呼ぶようになったんだそうだ。
金平糖納豆
色とりどりの華やかな「金平糖」。糖花と言われることもあるそうだが、その色彩がつくる雰囲気は確実にミスマッチを連想させる……。
肝心の味はというと……、甘い!
でも、甘いだけじゃなくて、かき氷のシロップのような、ほんのりとそんな風味も感じる。ただ、小さく砕いてみたりもしたけど、金平糖の硬さで口の中はやはり痛い。見栄えはかわいいし、味もさほど悪くはないけど、食感の違和感を考えると無理に合わせる必要はないかな……。
■ナットク度 <・・・・・|☆・・・・>
おはぎ納豆
なんというか、これは全く違和感のない美味しさです。チョコレートなんかの洋菓子系もおいしく食べられたけど、和菓子の方がより納豆に馴染んでいる。もちっとした食感や小豆の甘さがよく合っていて、とてもおいしい和のスイーツ納豆になりました。
おはぎはもち米と小豆だから、素材から考えると納豆とは普通に食べられる組み合わせかなと思う。ちなみに、甘いおはぎに合わせるということで、納豆には「きび砂糖」を少々入れてみました。
■ナットク度 <・・・・・|☆☆・・・>
わらび餅納豆
目に涼しげな「わらび餅」は、初夏の頃になると店先に並び始める夏の和菓子。これを見ると「もうすぐ夏だな」と季節の移ろいを感じる。
納豆との相性はというと、ぷるむにゅっとした食感がなかなかおもしろくて、きな粉と黒蜜の風味もとてもいい感じ。これは美味しい!きなこ効果なのか、納豆の匂いもほぼ感じられないし、食べやすさでいえばオススメ。スイーツ系納豆の中でも、かなり上位に入る一品だと思う。
■ナットク度 <・・・・・|☆☆☆・・>
わらび餅の材料「わらび粉」って本当に「わらび」でできている?という疑問が湧いて、ちょこっと調べてみたところ、わらび粉は「わらび」の根からでんぷんを取り出して作るのだそう。とても手間ひまがかかる上、一つの根からたった5%のでんぷんしか取れないそうなので100%純粋なわらび粉というのはとても貴重なものなのだそうだ。
※基本的に納豆は市販の中粒を使用。醤油を程よく絡めた状態でそれぞれ試しています。
※ナットク度の評価目安は上記リンク先のページを参照ください。