【子供に学ぶ】インプットとアウトプットの関係性
日曜日の午後、突然娘が「猫カフェに行きたい!」そう言い放った。
『そろそろ家でゆっくりしようか』なんて、のんびり考えていた矢先に、このハードル高めな提案。さらには、猫カフェなんて行ったことの事のない夫と私は、その発言に少々戸惑う。
娘はいつも、私たちの想定を超えた提案をする。
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ネットで恐る恐る検索するも、幼児が入れる猫カフェはあまり多くない。そして、やっと見つけたオシャレな猫カフェで何とか小一時間癒されてお会計を済ませる。10分単位でチャージされるシステムのようだ。
突如、レジにその驚愕の価格が映し出されて、息を飲む。その金額:大人2人+子人2人=『6800円』・・・
え・・?えっ・・・!?確かに癒されましたけど、、、ちょっとお高くないですか、、、、さっき食べた『くら寿司』より高くないですか?
いつもの散歩コースにいる、あのノラちゃんに会いに行けば、良かったんじゃないですか?なんて、色々と思考がうるさく囁く。過去にとらわれる私。
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娘はというと、帰宅後すぐさま裏紙とペンで、先ほど出会ったばかりの猫たちの絵を描き始めた。
何枚も何枚も、描いては次へ。描いては次へ。失敗しても、御構い無し。
様々な猫や、猫カフェで感じた空気を、湧き出るようなアイディアとともに、一気に裏紙にスルスル、シュシュシュ、たまにじっと考えるように、時に思い出すように一点を見つめ、また全集中で裏紙に向かう。
描くものに『迷い』というものは、感じられない。
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先日、直感から思考がスタートするまでの間は、0.2秒だという話を聞いた。
その0.2秒の隙も許さない程の素早さで、娘は裏紙とペンを取りに、リビングの戸棚を漁る。この素早さに、母である私は憧れる。
『先ずはちょっと休まない?』
・・・
『あー、疲れた、あー、お腹すいた』
・・・
『もっと楽しいこと、あるかな』
なんて、巧みに話しかける思考の誘惑に、一切の隙を与えない娘の潔さよ!
そして、真剣な顔でリビングのコタツに正座をして、黙々と猫カフェで得た感覚を、忘れてはならぬとペンを走らせる。
インプットからのアウトプットの見事なスピード感。
1ミリも迷いのない、惚れ惚れするような自信。
自分がやりたいことに、これほどまでに明確で忠実な、子供という存在に、思考優位ガッチガチの私は憧れる。
だとするならば、せめて一緒に描こうではないか。今日出会った猫たちの感触や
愛らしさや癒しの感覚が消えぬうちに、母も勢いよくペンを握るよ。
アウトプットの天才の横で。
そして、6800円の猫カフェ代は、母のアウトプットの勉強代と考えれば、さほど高くはないかもしれない。
インプットからアウトプットまでのスピード感って、想像以上に重要なんですね。