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武蔵五日市で柚子を摘んだら、大変さ以上に美味しすぎた
文筆家・ファシリテーター・ライフコーチのまなみです。
「自然の中に学びの場をつくる」ことを目標に、2024年2月から東京都日野市に越してきました。
美しい作品を考え、作り、表すことで学習者の主体性を育み、学習者・コミュニティ・世界中の生命を豊かにする、そんな学びの場をみなさんとつくっていけると嬉しいです。
今年の5月末に日野市から飛び出て西に向かい、東京唯一の村の檜原村でお茶摘みをしてきました。お茶摘みについて書いたnoteはこちら。当時note社さんにピックアップしていただき、私のnoteの中で一番読まれた記事になっています。
そこから半年経って紅葉が綺麗になってきたある日。お茶摘みを主催していた高田さんから柚子摘みのモニターツアーをやりますという連絡をいただきました。柚子は昔から大好き。これは行くしかない!と前回一緒にお茶摘みをしたワカナさんと一緒に武蔵五日市に行ってきました。
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柚子大好き!と言いながら、実は柚子について何も知らなかった。「無知の知」を体験した柚子摘みでした。まず初めて知ったのは、武蔵五日市の柚子は戦後に植えられたため、だいたい樹齢50年くらいの木が多いとのこと。今回お手伝いさせていただいた理由として、今まで柚子を摘んでいらっしゃった農家さんが高齢になり、柚子を摘む人が減っているのだそうです。
武蔵五日市〜檜原村は平地が少ないので、お茶同様、今回の柚子も山の斜面に生えていました。なので、今回も車道からプチ山登りをして、柚子を摘むところまで向かいます。
柚子の立地以上に驚いたのが、柚子の生態と収穫の難しさ!
斜面に植えられている柚子の木には黄色い実がびっしり。「わ〜!美味しそう!」と思って近づくと・・・
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柚子の木には棘もびっしり!!
バラのような小さい棘だけではなく、これは枝に近いんじゃないかというような大きい棘まで千差万別です。長袖・長ズボン・軍手はもちろん、ヘルメットもないと確実に怪我します。私も作業している間に何度も棘がカリカリヘルメットに当たる音がしました。(軍手とヘルメットはお借りできました)ちなみにこんなに棘いっぱいにしていても、猿は平気で柚子の木にのぼって実を食べるそうです…猿の身体の構造どうなっているんだ。
初心者にとっての一番の試練は高枝切り鋏でした。
柚子は摘んでいるときに地面に落としてしまうと早く傷んでしまうため、高枝切り鋏で切った後、鋏に挟んだままゆっくりと地面に下ろしたいのです。でも今回は高枝切り鋏で切るのに握力が足りず、切れた瞬間に反動で握力が緩んでしまうのか、落としてしまった柚子も多数…途中で剪定鋏で切れる範囲に切り替えたり、収穫済みの柚子の枝を切る作業をしたりと色々試しましたが、大切な柚子を落とさずに収穫してあげたかった。もう少し高枝切り鋏と仲良くならねばと思った次第でした。
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今回はモニターツアーということで柚子を多めにいただきました。今まで柚子は冬至のときにスーパーで1〜2個買って、湯船に入れるくらいでした。でも今回柚子の収穫がこんなに大変だということがわかって、気軽に湯船に入れられません!これはもう神棚に飾るレベル。こんなに大量の柚子を持ち帰る機会もなかなかないので、「柚子で試したいことはすべて試そう!」と思い立ち、帰宅してからは柚子摘みの疲れもそこそこに、ただひたすら柚子を切り刻んで調理することに集中しました。
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大トリは柚子ジャム。今までジャムはつくったことがなかったのですが、DELISH KITCHENさんのレシピを見ながら試してみることに。今回柚子を5個使ったのですが、5個の皮を千切りにするのは相当な体力が必要でした。
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完全なる親バカ(柚子バカ?)ですが、この世のものとは思えないくらい美味しい柚子ジャムになりました。自分にジャムをつくる能力があることも知らなかったので、心から感動です。毎日食パンに乗せて食べているだけで幸せな気分になります。自分で収穫した柚子はこんなに美味しいんだということを知ることができました。
嬉しすぎてSNSにこの柚子ジャムをアップロードしたところ、海外の友達から「私もYuzu好きだよ!」というメッセージをもらったことに驚きました。昨今の日本食ブームの中で、柚子という存在も海外に届いているんですね。柚子は本当に美味しいので、グローバルに手に取ってもらいたいです。
今回の柚子摘みで、柚子を育て、維持して、収穫することは本当に大変なことだと知ることができました。同時に、その大変さが吹っ飛ぶくらい、柚子は本当に美味しいことも知りました。そしてどんなに大変でも、多摩の日光や自然を浴びながら作業に没頭することは、自分にとって「生きている〜!」と感じる時間でした。高枝切り鋏はもっと訓練しないといけないけど、また柚子に携わりたいなと思います。
森のお仕事株式会社の高田さん、農家の高橋さん、いつもご一緒してくれるワカナさん、ありがとうございました!
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