コンプレックス=欠点ではない。その受け止め方、対処の仕方が、欠点になるか、長所になるかを決定するのだ。
臆病な犬がいちばん大声で吠える。(ジョン・ウェブスター)
人は誰でもがコンプレックスを持っている。そして、そのコンプレックスの使い方が人によって違う。ここに人生における大きな違いの原因がある。
ある人は、自分のコンプレックスを自覚して、それを正しく補填しようと努力をする。つまり、足りない点を補って、少しでもコンプレックスが自分の人生の障害にならないように努力をする。逆に、ある人は、自分のコンプレックスに無自覚だが、無意識のうちに自分のコンプレックスを補填しようと表面だけを繕おうとするのだ。
例えば、気の弱い人間は、それを補おうとして、自分を大きく見せたり、強くみられるために目立とうとする。気が弱いと自覚しいている人は、少しでも勉強をして、ある程度のことを知ったうえで、現実に向き合おうとする。どちらもコンプレックスの補填をしているのだが、その結果はどうしても違ってくるのだ。
自分がコンプレックスに感じるところが、自分の欠点ではない。それは、個性だ。その個性をどういう風に自分自身で受け止めて、その対処をしていくかが、欠点になるか、長所になるかを決定するのだ。見栄を張ることも、いじけることも必要ない。堂々と自分のコンプレックスを使って、人生を生きて行くことだ。