見出し画像

日常のなかの急な変化に驚いた日。

私は、サウナーである。


週に1~2回はサウナへ通うことを習慣としている。


今日は、精神面で緩んでしまっていた自分に喝を入れたくて、サウナへ行ってきた。


私の家の、目と鼻の先ほどの距離感にある温泉施設へ。私のホームサウナだ。


館内へ入ると、温泉特有の何とも言えない香りが漂ってくる。心底落ち着いちゃう。


私は、香りに敏感だ。
温泉の香りだけではなくって、人間の香りにも敏感だ。夫のパジャマの香りが好みである。心底ほっとする。


そして子供たちの香りも好きだ。うちの子供たちは成長してしまったので、あまり露骨に、くんくんは出来ない。


でも、特に息子の香りは、彼が小学校高学年になった今でも、くんくんしたくなる。後頭部の辺りとか特に。やっぱり異性の子供は、特別な存在なのだろうか。


そもそもが、ひょっとしたら夫のことも、香りでも、本能的に嗅ぎ分けていたのかもしれない。無意識のうちに。信頼できる「オス」であるな、と。 


そして、はたと気が付いた。
私は、過去に惹かれた異性の方々の香りが、もれなく好きだったようだ。柔らか~い、さりげない香りを漂わせている方が多かった。優しい香りの柔軟剤みたいな。通りすがりに、ほわ~んと香るくらいの。


いつだったか、街中でふいにすれ違った方から、懐かしいような香りがしたことがあった。記憶の片隅に残っている香りなのだろうか。ああ…きっとそうだな。


その時期の記憶が瞬間的に蘇ってしまった。
あれは、若気の至りであった。


まあ、そんな回想を巡らせることは程々にしよう。


ユーチューブなどで、推しの映像を観たりするときがある。でも、残念なことに動画では、その人の香りまでは識別できない。非常に残念だ。


いくら画面の中で動き回る推しを拝ませていただいても、香りまでは味わうことは不可能なのだ。


これは、現代の優れた技術でどうにかならないものなのだろうか。


動画を再生すると、推しの優しい香りがふわ~んとさりげなく香ってきちゃう、みたいなテクノロジーを、どなたか開発してください。
(切実な願望)


………現実に戻ろう。


サウナへ入る前に、まずは全身をくまなく洗う。
体を清めるのだ。


そして清めの作業が終わると私は、まず露天風呂へ向かう。今日は雲ひとつない青空で、すっきり爽快、心底解放された気分になった。


私は、体をタオルで隠す、とかはしない人間だ。
もう全出しの状態で、露天風呂まで闊歩する。


サウナーになった最初の頃は多少は隠してはいたのだけど、頻繁に通うようになって、隠すこと自体が億劫になってしまった。


それに、生まれたままの姿で外界を闊歩するなんて、すっきり爽快以外の何ものでもない。


暖かな日差しを全身に浴びて、脳内でセロトニンがどばどばと生産されていることだろう。体が喜んでいるような気すらしてしまって、快感すら感じてしまった。


そんなこんなで温泉から出て、サウナ水風呂休憩、の一連の流れを3セット終え、締めの温泉に入るため、再び外へ。


寝転がって入れるお風呂があるのだけど、いつもは透明なお湯なのに、その寝湯のお湯の色が、今日だけなぜだか濃いピンク色だった。


急にムーディーな感じの温泉に、驚愕する私。


その温泉には張り紙がしてあった。

本日は生姜風呂です」と。

(あー…生姜のピンクなのね、これはね……)


入ってみると本当に生姜の香りがした。
私は、自分が紅生姜になってしまったんじゃないか?とすら考えてしまった。


(あー、私が紅生姜に生まれてたら、こんな気分だったのかなあ……)


って考えた。


ムーディーな生姜風呂に浸かり、なんだか何とも言えないような、不思議な心境に陥っていた私なのであった。


まあ、今日も平和に健康に、一日を終えることが出来て何よりでした。





ここまで読んでくださってありがとうございました。また明日、おやすみなさい。


記事を読んでいただきありがとうございます☺️これからも真摯に文章を書くことを追求して行きます。よろしくお願いいたします!