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「人が生きているうちの大半は、人生じゃなくて、ただの時間、だ」

こんにちは☆彡真美です!

今日は、好きな小説について話そうかと思います♪

「死神の精度」という伊坂幸太郎さんの小説です。
この小説は、『Sweet Rain 死神の精度』というタイトルで映画にもなりました。

(当時わくわくしつつ見に行きました🎵)

◆死神は雨とともに現れる。

死神にとって、人の死には意味がなく、価値もない。それは何故か。仕事だからだ。
「調査対象である人間を一週間にわたり観察し、死を見定める」という仕事……。だからこそ、人の死に対して干渉に浸ることもないのですが。
そして、この死神が仕事をするときは、必ず天気に恵まれない。この「雨と死神」というのが、私は情緒があっていいなと思います🌟

この死神のポジションが、色々な登場人物の状態を感情移入せず、淡々と語られていくのが、この小説の面白いところです。死神が人間観察をしているかのような視点で物語が展開されていきます。

さっさと終わらせたいものだ。毎度のことながら思う。やるべきことはやるが、余計なことはやらない。仕事だからだ。

伊坂幸太郎の小説の特徴として、登場人物や出来事が複数の作品でリンクするスターシステム的な特徴があります。
(ある作品で出て来た人物が、他の作品の脇役や話題として登場したり、ある作品で起こる事件が、他の作品ではニュースとして流れたり)

この死神の出来事も、伊坂ワールドのどこかでは繋がっている。
それがまた、この作者の小説の面白さだったりしますヾ(*´∀`*)ノ
他の小説を読む楽しみが増えます🎵

「俺は、思ったことはすぐに口にしてしまうんだ。人生なんていつ終わってしまうか分からないんだから、話は交わせる時に交わしておくべきだ」

◆限りある命。その終わりまでどう生きるか。

いつかいい事はあるというけれど、雨もいつか上がるかもしれないけれど、命の終わりは突然です。
なんせ、その人の命の終わりを知っているのは「死神」なのだから。

命が終わるその瞬間は、この小説では「運命」という名の死神の気まぐれで決まるのです。

ただ、その瞬間の登場人物たちは、最後の瞬間は描かれていなくても「多分、幸せだったんだろうな」と想像できるのが、この小説の素敵なところです。

ちょっと優しい気持ちになる、死神の精度。是非、死神の大好きな「ミュージック」を聴きながら読んでみてはどうでしょう🍀

「人間というのは、眩しい時と笑う時に、似た表情になるんだな」

本日はここまでで🍀

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