進む伝統的価値の軽量化
最近の傾向か…
最近、3月にある息子の小学校卒業式に向けて、フォーマルな西陣織の袋帯をネットで購入しました。届いた帯を手に取り驚きたのが、生地の薄さと軽さ。
私の知る絹の織の帯は、ずっしりと重量感がある。化繊では?と疑うほどの手触りと軽さ…。
調べたところ、どうも近年帯の軽量化が進んでいるよう。西陣織も現代のライフスタイルに合わせて、軽くてシワになりにくく薄い帯が増えているそうでした。楽に扱いやすい物へ需要に応えて、こういうトレンドがあるとは、知りませんでした。
品質の低下と感じる人もいるのではないかと思います。
消費者の中には、伝統的な絹の織の帯の重厚感、質感が美しさとして重要と感じ好む人もいるそうです。そういうニーズ向けに伝統的な織の帯もまだ作られているそう。
知らずに購入していましたが、私は質感、触り心地、扱い…含めて、以前から知っている伝統的な帯を好みます。
今回、帯の軽量化について調べてみたことをまとめてみました。
帯の軽量化の目的 は?
軽量化は、着用者の快適性を高めるために行われています。特に、長時間の着用や動きやすさを求める場面での利便性が重視されています。
動きやすさ: 軽量化された帯は、動きやすさを提供し、特に日常的な使用や特別なイベントでの利便性を向上させます。
軽量化は、現代的なデザインやスタイルに適応するための手段としても利用されています。
帯の軽量化による問題点はあるのか?
一、生地の強度が低下
軽量化を追求することで、素材が薄くなり、耐久性が低下する可能性があります。軽量化により、帯の強度が犠牲になることがあり、長期間の使用に耐えられない場合があります。
ニ、品質低下
軽量化の過程で、品質が劣化することがあり、
三、技術の喪失
軽量化により、特に伝統的な織の技術が失われる懸念があります。
四、伝統的デザインの変化
軽量化は、伝統的なデザインを変える要因となり得ます。
五、歴史的価値が希薄化
軽量化が進むことで、歴史的な価値を持つ帯の特徴が薄れることがあります。
軽量化は市場での競争力を高めるための手段として利用されています。また、軽量化はコスト削減の手段としても利用されますが、過度な削減が品質に悪影響を及ぼすことがあります。
軽量化のトレンドは市場の変化を反映しており、消費者のニーズに応えるための戦略として採用されています。
軽量化のために使用される新素材が環境に与える影響について考慮が必要です。軽量化の過程で使用される化学処理が環境に与える影響が懸念されまています。又、軽量化が進む中で、環境にも配慮した持続可能な方法での生産が求められています。
建築業界でも、このトレンドがあり、早く便利で快適なニーズを満たすように新しい材料と技術が生み出されました。しかし、目先のメリットを追うことで、新しい建築材による環境への負担、人の健康への悪影響が軽視されている傾向があります。
伝統的価値観の軽量化が進んでいると言えるのではないでしょうか?