
「ナイルパーチの女子会」を観たり読んだりしました。
動画配信サイトのおすすめで、「ナイルパーチの女子会」というドラマを観始めました。
女友達がいないふたりの女性。裕福な家庭のお嬢様で大手商社でバリバリ働いている栄利子(水川あさみ)と、専業主婦で人気ブロガーの翔子(山田真歩)が、出会って意気投合したのに、どんどん関係性がおかしくなってく話。
あらすじだけで怖そーってなる。
実際に、とても怖い。
ドラマを途中まで観たところで、柚木麻子さんの原作って知って、これは読みたいぞってなり、ドラマを途中でやめて、まず本を読みました。
わたしは栄利子はとても異常だと思った。だって、翔子のブログが数日間更新されないだけで、心配して家を探し出し駆けつけてポストを荒らしたりするの。その行動に、ドン引きする翔子。どんどん不信感が募って怖くなる。引かれれば引かれるほど不安になって、関係を確かめたくなって、行動がエスカレートする。
翔子が自分の思うように行動してくれないと、栄利子は「どこで間違えたんだろう?」って考える。ここがわたしには不思議だった。
間違いとかではなく、そもそも自分ではない誰かを「思うように」動かすなんて無理だもん。
栄利子は今まで、恵まれすぎた環境のおかげだけではなく、自分で努力もたくさんして、仕事や美貌を手に入れていたから、一生懸命に頑張ればできるって思ってるんだろう。
だから、「友達のため」を思って、一線を超えた行動をどんどんしてしまう。ついには脅迫したり、ブログを乗っ取ったりする。
こんな人が身近にいたら、わたしは全力で逃げる。だけど、でもなんか、栄利子の気持ちが全然わからないわけではないんだよね。そこがめちゃくちゃ怖かった。「女子って怖いよねー」っていう単純な話じゃない。
栄利子と翔子が、夜のファミレスで待ち合わせしてダラダラしゃべって、帰りに自転車を2人乗りして帰る、この日のことがキラキラしすぎていて、栄利子にはとっても大事で。
ふたりとも全部を失って、なにもかも変わってしまってからまた、2人乗りする。それがとっても切なかった。
もしその全部を知っていて、転んでしまった2人を見たら、わたしは迷わず翔子ではなく栄利子に駆け寄って、抱きしめてしまうと思いました。そして、大丈夫!わたしが友達になるよ!とか言ってしまったりするんじゃないかとか想像して、ゾッとしたりしました。