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スポーツライターが「待たずに食べること」へのこだわりを語る

リレーエッセイ「#食欲の秋に食へのこだわりを語る」について

本日昼間に「#食欲の秋に食へのこだわりを語る」というリレーエッセイもどきを募集しました。

みんなで盛り上がる話題で、各自のこだわりについて熱っぽく語ってもらいたいなぁと思い、そしたらもう、秋だし食だろう!っていうことでこのテーマを選びました。

普段から食については語っているかと思います。このテーマを温めている間に「うわー、このテーマ発表してからその記事出してもらいたかったなぁ」としょんぼりしたことは1度や2度ではありません。

とはいえ、食に関するテーマですので、一つの記事では収まらない情熱が皆さんにはおありかと思うんです。角度を変えれば恐らくいろんな記事が出てくるんじゃないかなぁと想像しています。

ただ、まぁ、恐らくいきなり挙手して記事ってなかなか書けないと思うんですよ。塾講師やっていた時もそうでした。誰か分かる?なんて聞き方すると手を上げる子は限られているから聞き方って本当に工夫が必要なんですよ。

余談ですが、当てる時って手を上げさせるんじゃなくて、その子が「仕方ないなぁ」って苦笑いするくらいの理由をこっちが作る感じで当てると、スムーズに行くんですよね。「目が合ったから」って理由を付けて振ると見せかけて全然違う子に当てたり。えー!って言われますけど、ひと笑い起きるから黙る空気にはならないっていう感じで。

さておき。

まぁそんな訳で、食について皆さんの思うところ、というか、食への愛みたいなものをぶつけてほしいなぁと思うんですね。

空腹になると、とにかく待てない

では。
私から行きましょうか。

私の「食へのこだわり」。
それは、食べることが好き過ぎて、待たずに食べることにこだわっていることです。

いやー、私って、空腹になるともう駄目なんですよ。

ご飯食べたい!
おなかすいた!

しか考えられない原始人になるんです。
お恥ずかしい話ですが。

だから家で食事を作る時も、空腹モードになった時の私の動き、とんでもなく早いですよ。

そして、マルチタスクを飛び越えます。

味噌汁とか煮ながらサラダ用の具材を刻み、魚をグリルに突っ込み、箸や食器を用意する。食洗器から乾いた食器を棚に戻す。

この辺りのことを高速で行います。
進捗度合いによっては皿を空いた時間に洗います。

妻は普段の仕事は早いし的確なのですが、食事の準備は丁寧なのでシングルタスク人間になります。逆に私は飯を早く食いたいバーサーカーと化しているので仕事は粗いのですが、進行がバカ早くなります。

妻から「何か手伝うことある?」と聞かれますが、バーサクモードに入っているのであまりやることが無いんですね。炒め物をお願いしたり、洗い物を頼んだりみたいな感じになります。

とにかく、食いたいんですよ。

メニューが決まっていて、空腹モードに入ると、そこに一直線に動く。いつからこうなったのかはもう覚えていませんが、自分で食事を作ることが出来るようになってからというもの、食事の準備をする私は基本的に高速で動くバーサーカーです。

妻も私もフルリモートという生活が2年半続いていますが、妻の同僚にとって私は羨ましい存在のようです。

いや、違うんだ。
私は単に食い意地が張っているだけなんだ。
そんなにいいもんじゃない。

そう弁解したくなりますが、褒められたと言ってちょっと嬉しそうにしている妻を見ると、まぁそんな風に評価してくれるのも悪くないかなと思う訳です。わざわざ自分を堕すこともないのでその辺の事情は黙っていることにしています。

行列や店内で待つのが本当に苦手

でね。
これが家だと高速で動いて準備することになる訳ですが、外に出ると状況が一変します。

美味い店って、大体混んでるじゃないですか。
場合によっては、行列になるじゃないですか。

あれが本当に嫌なんですよ。

細かいことを言います。私が本当に腹が立つのが、飲食店に入ろうとするとその直前に誰かに入られてしまうことなんですよ。

あれ、本当に。うおーー!!!ってなります。

いや、誰も悪くないんですよ。
あちらさんだって私たちと同じようにその店に入ろうとしているだけなんですから。それは冷静になれば分かるんです。逆に私たちが5秒くらい早く入っていれば彼らの方が遅くなるわけです。

でも、その5秒のせいで私に対する飯の提供は遅れるんですよ。その事実が見えた時点で感情が動いてしまうんです。それくらい、私は飯を食いたいってなっている状態で待ちたくない。

ちょっとイカれている感覚はあります。おい西尾、お前メディアに露出しているライターなんだったらもっと寛容に成れよ、って言いたくなる気持ちは分かります。

ただ、腹減るんですよ。

原始人っていうか、子供ですよね。人間として成長すると、感情的な部分とか、欲望に対して自分を制御することが出来るようになると思うんです。

私は割と理性的な人間だとは思います。どんなにSNSで自分のことを中傷されてもキレたりしないし、電車の中で目の前の2席が空いたら隣の立ってるカップルに作り笑いで「どうぞ」って言っちゃうし(腹の中ではクソって思っています)、なんか損ばかりしているんですよ。

その自分が、食にはどうにもならない。
それくらい、食べることって楽しいんですよ。

並ばない店を選ぶことへのこだわり


そういう自分の気質があるんで、外で飯食う時にもう一つこだわっていることがあるんです。

それは、可能な限り並ばない店を選ぶ、ということです。

ここまでの話が台無しになるかもしれませんが、私って多分馬鹿舌に近いレベルだと思います。恐らく舌に偏差値付けたらギリギリ30くらいじゃないかと思います。

要するに、何喰っても美味いんですよ。

ホテルでフレンチ食っても美味い。
街中華でこんなのでいいんだよ系ラーメン食っても美味い。
当然、マクドナルドでもそこそこ美味い。

そして私は、空腹になると待てない。

となると店選びの条件は「あまり待たなくても良い」「私の舌のレベルで美味ければ良い」っていう二大軸になるんです。

美味い店って無数にあるんですよ。でも最近の傾向として、美味い店って大体並ぶか店の中で待つかって感じになるんですね。去年まで住んでいた両国だと特にそうで、あの町は飲食店のレベルが高いからみんな知ってる店に行くことになる。

だから、この条件を満たす店を私は研究しました。そしてかなり快適に食える店をある程度絞り込むことに成功しました。

今住んでいる本八幡は、まだまだ研究が必要なんですよ。混む曜日や時間帯も含めてまだ傾向が掴めていない。

でも、その状況の中で私の中でここは確実というのはまぁまぁ知っていて、徐々に快適になってきました。この1年でなかなか頑張ったと思います。

いやこれは、苦痛を伴う研究というよりは単に美味いものに早くありつきたいという自分のバーサーカーとしての本能が引き寄せた結果じゃないかと思うんです。

多分私はこれから、ライターとしてもサラリーマンとしても様々な我慢や理性的な判断に迫られる機会が出てくることでしょう。ですから、私はより大人として成熟していくことにはなることが予想されます。

ただ。

恐らく「早く食いたい」という習性は死ぬまで変わらないと思います。これが変わったとしたら、私が著しく老いていくんじゃないかなぁ。それくらい、食べるって私にとって人生を彩る最高なイベントなんですよ。いくつになっても。

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