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相撲ライター西尾克洋の投げやりキッチン 第六回目:卵焼き

6回も投げやりキッチンをやっていると、そろそろ疑問に思う方が出てくると思う。

何故西尾は、わざわざ料理を投げやりにしているのだろうか?

勿論私だって、もっと丁寧に料理をしてもいいと思っている。七面鳥を焼いたり、ホールケーキを作ったり、…うーん、他に手が掛かる食い物のイメージが立たないが、まぁ出来るもんならやってみてもいいとは思う。

ただ。
私には致命的な欠点がある。

そう。
不器用なのだ。

とにかく手元がどうにもおぼつかない。

小学校2年生の頃に糸電話の糸を紙コップに45分かかって通せなくて、休み時間に入った直後にようやく通ったというトラウマを抱えているほどだ。まぁあれは後で考えてみると糸の先端が何度もコップにトライすることによって四方八方に分裂してしまったことに起因しているのだが…

とはいえ、そうした自分の資質はどうやら43歳になった今もあまり変わらないようで、意識しても丁寧に料理が仕上がらない。

故に、私は料理をある程度諦めているのだ。

ただ。
どうしても作らなければならない不器用殺しの料理も世の中には存在している。

それが、今日紹介する卵焼きである。


投げやり流 卵焼き

・材料:
卵:3個
砂糖:レシピサイトを要参照
お湯:50CC
本だし:小さじ1
大根おろし:好みに合わせておろす


集合写真

・作り方

①お湯を沸かし、本だしと砂糖を合わせて混ぜる。


いつもながらこの段階で不安になる



② ①に卵を入れて更に混ぜる


ここまで来ると安心(なぜだ)




③卵用のフライパンを熱し、②をフライパン一体に行きわたるように敷く


最初が結構鬼門


火が通ったら、手前に丸めていく

パーソナルベスト(ここまでの)

丸め終わったら向こう側に移動させ、フライパンの空いたスペースに再度卵を敷く。火が通ったら手前に丸める。これを、②が無くなるまで繰り返す。


この辺ヒヤヒヤです




おや?


まさか、、ね。



手順を説明する限りではいたってシンプルだが、この卵を巻く作業が必ずどこかで決壊する。

第一回の段階で上手く丸められず、スクランブルエッグ状態から2回目に移行して卵焼き状になるまで大苦戦をするという失敗パターンもあれば、

途中まではまぁまぁ巻けても、多少大きくなってきたところでデカい卵焼きを上手く巻き取れずに崩壊するというパターンもある。

ただ。

卵焼きというのは実に上手く出来ていて、どんなに不格好でも最終的に折って畳んで、フライ返しで押さえつけて熱を掛ければ補正可能という性質がある。

私の場合はこの最終補正を前提としていつも作っている。
まぁどんなにひどくても、最終的に多少焦げ目は付くが、補正プレスを掛ければ卵焼きとして成立するところまでは行ける。

そんな恥ずかしい「投げやり補正プレス」という、我が特殊技能を皆さんに披露する場が投げやりキッチン。

…の筈だったのだが、




奇跡的にノーミスで出来てしまった。


世界記録

/(^o^)\ナンテコッタイ


まぁまぁ動揺しますよねこれ
前回の皿ワンタンと一緒に無言で食いましたよ私

でね。
まぁ美味いんですよ卵焼き

それもまた、こんなはずじゃない。本来だったら不格好でちょい焦げているやつを食うんですけど、形も味も突っ込み甲斐が無い訳です。

美味い。
美味いけど、これお蔵入りかな。

投げやり式補正プレスを披露するまでは、ちょっとこれはお出しできない。

そう思ったのですが…


なんと私、大根おろしを途中まで完全に忘れておりまして

ハプニングにハプニングが重なるという偶然が発生したため、私は急遽食事を止めて大根おろしをチョモランマ盛りになるまで作ってやりました。


ランボー怒りの汚名挽回

最後は完全に、卵焼きをツマミに大根おろしを食っていました。
まぁ…
こういう回もありますよね。

次回:
ハプニング待ち

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