成績を競った友だちに負けた私
こんにちは。
牧 菜々子です。
小学校の頃から、成績を競っている友だちがいました。
テストで同じ点数を取ることが多かったのです。
中学校で本人にだけ知らされる順位が、同じ順位だったこともありました。
好奇心旺盛で、天真爛漫。
面白いことが大好きで、かつ理路整然と話す彼女は、人気者でした。
同じ高校に入学し、彼女は理系、私は文系へ。
彼女は医学部に入り、私は早稲田に入りました。
社会人になってしばらくした頃、同級生の結婚式で、久々に顔を合わせました。
彼女は医師になり、同業の彼と結婚していました。
そして、彼女にこう聞かれました。
「結局、何になったの?」
私は会社員で、資格も肩書もなかった。
「OLだよ」
そう答えました。
そして、思いました。
「そうだよなぁ。あれだけライバルと言われて成績を競っていて、自分はお医者さんになっていたら、相手の子は『何に』なったのか、はっきり知りたいよなぁ」と。
「何になったの?」と言われて、弁護士にも公認会計士にも国家公務員にも研究者にもなっていない私の負けなんだな、と思いました。
人に勝ち負けを当てはめることはできないとは思いますが、こちらが「負けた」と決着をつけることは、自分1人でできます。
あれから12年以上の月日が経ちました。
私自身も、周りの人たちや環境も変わりました。
それでも、あの時の負けは負けのまま、心の中に残っています。