自分で仕事を選ぶことで自律的になるのか?
自律的な人材の育成を、っていうのを目的にした検討を部署内でずっと行っていて。
その中で、自律性の発揮や自律的な人材の定着などのためには、制度を変えなければという話が出ている。
人材開発と組織開発は両輪だと思うから、人への支援や人の変化だけでなく、組織の変革を考えようっていう考え方自体は賛成だ。
でも、外資企業がよくやっているような、公募制で自ら希望して異動やキャリアアップできる組織がよい、というようなのはちょっと単純すぎないかなと思ってしまう。
それはそれでありかもしれないし、やってみたいとわからないのも確かなんだけど。
でも、ほかの組織でうまくやれている制度だから、といって、制度のみ取り入れるとうまくいかないことも多いし。
いろんな特性の人がいることを考えられていなくはないか。
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自ら希望してやる仕事だったら、モチベーションも高くて、自分で考えて自分が動く、っていうようになりやすいとは思う。
でも、希望して期待が高いからこそ、思っていたのと違ったり、うまくいかなかったりしたときに、モチベーション下がったり動けなくなったりする人もいたりする。
希望している仕事であっても、環境やまわりの人と合わなくてうまくいかない人もいるし、どんな仕事だろうがフォローしたり合わせたりが得意な人もいる。
資質の違いとかキャリアアンカーの違いとかもあるから、仕事の内容だけに比重おいてモチベーションあげたり自ら動けたりって人ばかりとは限らない。
はじめは受け身で仕事がはじまったって、やってるうちにおもしろさややりがいなどが出てくる人もいるし、まわりの人の影響などでどんどん動くようになる人もいる。
やり方がわかれば動ける人もいるし、立場や役割によって動くようになる人もいる。
何がきっかけで、自ら動くスイッチがはいるかって、ほんと人それぞれだと思う。
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外資などは、そんな風に公募制で進めていて自律的に動く人の割合が多いというけども。
(という話から、同じような制度でやってみようとなったのだけど。)
それは、制度だけでできていることではないのではないかと思う。
そういう組織風土があって、人事制度や評価制度含めた風土が認識されていて、そこに合っている人が集まっているからではないか。
また、そんな風土と制度の中で、最初から自律的に動くように教育されていくし、自律的に合うように動けなければ脱落するし、そこに合う自律性が培われて、そういう人たちでつくられた組織になるのだと思う。
そこにいて、そんな環境が合っててどんどん動く人もいるし、そんな人は多いのかもしれないけども。
それぞれの組織に合う、その風土に合う、しくみや体制もあるのではないかと思う。
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現状の組織に合うように制度などを考えたら、変わり映えしなくて変化もなくて、意味がないのはわかる。
大きな変化を起こさないと、変わっていかないのもわかる。
でも、いろんな人がいるし、人ってそんなに単純ではないから。
制度が整っていれば、手を挙げて自分で希望したたところにいけると思えたら、多くの人が自分で動くだろう、って理想論的な理論だけでなく、目の前の人たちを見て考えられたらいいなと思う。
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