ほのほの巻/広島県大崎上島

故郷を離れ島に移住するまでの、人との出逢いを書いた『たどり着いた島』そこから始まる新たな 島暮らしの中で、時に昔を振り返る様にエッセイを書いています。読んで感想頂けると嬉しいです。^_^

ほのほの巻/広島県大崎上島

故郷を離れ島に移住するまでの、人との出逢いを書いた『たどり着いた島』そこから始まる新たな 島暮らしの中で、時に昔を振り返る様にエッセイを書いています。読んで感想頂けると嬉しいです。^_^

マガジン

  • ライフストーリー

    短い文ですが毎日更新して行きます。読んで頂けると最高に嬉しいです。

  • たどりついた島

    長男が18歳になった時、私はふるさとを離れ旅に出る事にしました。 そこから島にたどり着くまでの様子を簡単なエッセイにまとめました。 楽しく読んで頂けると最高に嬉しいです。

最近の記事

恐れを乗り越える

砂漠地帯からの強風と共に、砂が吹き付けて来て目も開けられない。風が強くなり、口を開けると砂が入ってくるので、息も出来なくなって来た。苦しくてもうダメかもしれない。と倒れ込み、意識を失いかけていたその時、EVスクーターに乗った若者が助けに来てくれた。私は救われて、近くの小さな病院に避難する事が出来た。そこで血圧を測ると、100以下の数値になっていた。危ない、死ぬところだった。  そんな死にそうな夢から覚めたのは明け方だった。明け方に見る夢は神からのお知らせ。霊界通信だと聞いたこ

    • 限りあるいのち

       私が選んだ安いゲストハウスはボロボロで、壁には穴が開いていた。その穴からは野良猫が出入りして住み着いているようだ。こんな部屋に泊まるなんてお断りだ!そう思って受付けに行くと、長期滞在者たちと一緒に、爪を立てた猫たちも一緒にいた。  私は急いで予約をキャンセルして、早々とその場を立ち去った。それで、どこで泊まったらいいかと町を彷徨っていると、見た事のあるアパートの前に辿り着いた。そこは昔家族だった人たちが暮らす家で、家の中には箪笥がいっぱいあり狭かったが、私の話を聞いてくれ快

      • 食事づくり

        赤ん坊の元気がないので、病院に連れて行くと「一夜干しのカレエを食べさせなさい」と医者に言われる夢を朝方見て、目が覚めた。最近は病気の父の分も食事を作っては、訪ねるのが日課になっている。それだけではない、自分の家の主人の昼食と、働きに来ている人の食事まで準備してから、仕事に出掛ける様にもしている。  今日は八朔の草刈りと摘果をして、販売用のローリエを伐採して来た。 ローリエは帰ってから洗って干して、一枚ずつにして乾燥させる。乾燥出来たらオリジナルシールを貼り付けた袋に詰め密封す

        • 接骨院

           行こう行こうと思っているのにする事が多すぎて接骨院になかなか行けない。今日は時間が出来た瞬間を狙って滑り込んだ。作業着のままの汚い格好で申し訳ないが治療に間が空くといつも怒られる。今日も「もう今日来なかったら切ろうかと思ってたよ!前回来たのが20日でしょう。今日もう10/1よ。」と言われた。保険診療なので何日も空くと言われるらしい。言われるだけならいいが、保険診療に該当しなくなる事もあるという。前にもこんな人がいて実費で払って貰いました。などと話を永遠と続けようとするので、

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        記事

          父の病気

           ある日、ふと気になってお父さんに聞いた。「お父さん。どんな薬を飲んでるの?」以前から高血圧の薬を飲んでいるのは知っていたけど、最近なんとなく父の様子がおかしい。あんなに毎日夢を見ると言っていたのに、「最近はほんとよく眠れる。夢もまったく見なくなったな~。」と話す。 神経痛の薬も前からだが、尿酸値改善の薬も増えていた。薬が効きすぎて眠りが深くなっているのかな。もしそうだとしたら続けていくのは心配だな。  そんなある日、かかりつけの病院から電話があった。「心拍数を測るセンサーシ

          農業の先生との出逢い

           5年前から始めた自己流の果樹栽培では八朔や、ブルーベリーの他にも、様々な果樹や野菜を栽培している。農薬は使わず化学肥料も使わない。  それが最近みかんの木の葉っぱが黄色くなっていたので心配していた。  そんな時、友人に誘われて無農薬、無肥料の果樹栽培の講習会に行った。 講習内容は画期的だった。それはどういうことかというと、植物には成長ホルモンがあって、重力の関係で真上に流れるらしい。らしいと言うのはまだ検証していないから。  どちらにしても先生曰く「上に芽が伸びた分だけ

          地域に根ざす

           夫が立候補した町長選挙が終わって、落選したのでなんだか気持ちが晴れずにいた。  そもそも選挙以前に、私は近所の人の名前もろくに知らない。まずこのことをどうにかしたいと思った。そんな時、地域の集会所で月に1回サロンを開催しているということを聞いた。私は思い切って自ら扉を開いた。  「近所に知り合いも友達もいないので、仲間に入れて下さい!」高齢者の集まりだったからか最初はぽか~んとされたが、代表者だけは「仲間が増えて嬉しいよ。おいで。おいで」と言ってくれた。サロンでは一緒に歌を

          スペイン旅行から帰って

           大阪から飛行機で20時間をかけて、スペインのバルセロナに着いた時は夢の様にも、奇跡の様にも感じた。機体が空を飛び続ける不思議が第一にはあるし、一緒に行った夫はゲホゲホと咳が止まらず辛そうだったし。そんな状況だったので、まずは薬局に行く事にして、体調不良の夫に薬局の人はユーカリのハチミツシロップを進めてくれた。それはどろどろとして、ユーカリの香り漂うとても濃ゆいシロップであった。これは効きそうだと、なめさせて貰って、私はそのナチュラルなお薬がとても気に入った。 私たちは現地

          スペイン旅行から帰って

          賑やかだったゴールデンウィーク

          我が家は昨年10月から、自宅の空き部屋の利用を考えてゲストハウスを始めた。瀬戸内海の見える大きな家。お風呂やトイレは共有するスタイルの料金安めの宿泊所。 そんなゲストハウス、3月は1人もお客さんが来なかったのに4月になると、台湾人の女性の連泊から始まってゴールデンウィークはずっと満室だった。彼女はメールのやり取りさえも知的な感じだった。「私は日本語が出来ます。」「日本にはいつから?」「私は1年間日本にいます。ワーキングホリデーのビザで来ています。今回は中国地方と九州をまわりま

          賑やかだったゴールデンウィーク

          仕事に対する熱意

          仕事に対する理想は自立心と自由な心をもつこと。 どんな仕事にしても大切なことではないだろうか。誰かの言いなりや、一つのやり方に縛られるのではなく、いつも自由な発想を持ち続け、変わっていける、そんな会社や環境をつくっていきたいものだ。 思う様にいかないからといって決して腐らず、新鮮な空気を吸って目の前にある仕事に取り組もう。そしていつでも意見を言い合える、そんな仲間を作って行こう。 どんな仕事でも、自分自らが会社を運営しているその一員だと自覚して意識的に取む姿勢がいい。

          女性に生まれて来た訳は?

          私は子供を産んでみたくて、女性に生まれて来たんだと思う。 小学生になると少女漫画「ちゃお」を愛読し、恋愛マニアになっていたけれど、ある日そのちゃおを買うのを我慢して「おしゃれ図鑑」という本を買いました。永久保存版だったその本は、頭の先から足の先までの身だしなみと、お出かけする時のマナーも詳しく書かれていた。私は夢中になって、毎日のチェックリストをするくらいそれにはまったのです。 そんなおませな私は、20歳を過ぎると「出来ちゃった子供!」好きな人との子供だからいいけど、産ん

          女性に生まれて来た訳は?

          マヤ歴を使ってみると

          そもそも決まりきった時間の使い方が子供の頃ほんと嫌だった。 どうしたらそうじゃない世界に行けるか知りたかったんだ。 「まき。9時には寝なさいよ。」母に言われて小学生の私は意味が分からなかった。小学校に行くと時間割があってチャイムが鳴る。それに従って皆が行動する。そんな時間の中では時に気分が悪くなった。 中学生になって、勉強が好きじゃなくなるとますます学校には行かず、私は部屋に閉じこもり、 音楽を聴く事が唯一の楽しみとなった。そして家に居づらくなると、今度は友達の家へ外泊する

          さくら

          「さくら」と聞くと森山直太朗の「さくら」という曲を想い出す。 当時、私は3歳の娘と1歳の息子を連れて石川県で新生活を始めていた。 金沢の街から車で山手に30分、湯涌温泉で一軒家を借りた。 当時の夫から、自立したいとの思いで始めた暮らしでは早々と仕事を決め、子供たちを保育園へ預けた。 20代前半からの子育てと、仕事、夫婦生活はわからない事だらけだった。 そんな慌ただしい生活の中で、ママ友が出来た。彼女は年上で古民家を改修したお洒落な、薪ストーブ付きの家に暮らしていた。娘同士も同

          レイキアチューメント

          最近、知り合いが交通事故に巻き込まれて なんと「くも膜下出血と頸椎損傷」で夜寝れなくてつらいと連絡が入った。 昨年は昨年で、大切な人が自ら命を絶つという信じられない様な出来事が起こった。それから「私は必要な時は出し惜しみしないで、人からなんと思われるとかも気にしない。レイキを活用しよう」と思っていた。 今日、事故にあった友人に会いに行ってきたよ。そしたらね。ぽつぽつと話す内容がなんともつらかった。ずっと頸椎は悪くてね。病院で貰った薬を12年も飲み続けたんだって。ブロック注

          春の自然の営み

          ある春の日、昨年結婚した友人が夫婦でお昼ご飯を食べに来た。 そこで、献立を何にしようかと数日考えた。せっかくなら、旬の食材を使って作りたい。魚が食べたいという、友人からのリクエストがあったので、鯛のハーブグリルと、山菜の天ぷら、ひじきの重ね煮に決めた。どれも地元の旬の食材を使った料理である。 当日の朝、山尻にある野菜畑に向かった。そこは自宅から車で20分ほど走った山間のところにある。車を停め畑に向かう。目当ては、数日前から収穫を楽しみにしていた「タラの芽」だ。高く伸びた枝は、

          春の鳥たち

          近くに住む私の父は春になるとウグイスの話をよくしている。 今年はそんな父とはあまり頻繁に会うことがなくなり、夫との日常を過ごしていた。そして同じ頃、夫は何故かトンビの話をする様になった。 「トンビがいつもあそこにいて餌付けしたいんよ!」「?」夫は無口なくせに変わった事を言う。しばらくすると双眼鏡が届いた。これでバードウォチングするのね。「はいはい、わかりました。」 今年はその頃から、運動不足の解消の為に夫婦で歩き始めた。 朝の習慣の1つとしては健康的で満足している。 〈一