見出し画像

ASD妻 閉鎖空間では空気が薄く感じる


閉鎖空間での不快感

妻は学校の教室やセミナー会場など、大勢の人と一緒になる閉鎖空間が極端に苦手です。

人が多い環境では匂いや音などの刺激が重なり、ASD特性の感覚過敏によって、それらを処理し切れずに不快感が爆発してしまいます。

また、この苦手なイメージが意識に強く焼き付いているため、「多くの人が集まっている」という状況にいるだけで精神的な負担を感じるようです。
その結果、不快感が「空気が薄い」という感覚として現れることがあります。妻にとってはこの感覚が非常に辛いものだそうです。

「自由に動けない」感覚が引き起こす恐怖

先日、妻は友人が登壇する少人数のトークイベントに参加しました。
参加者は20人に満たない規模で、「大量の人が集まっている状況」とは言えませんでしたが、会場は暖房のため密閉されていて、空気の流れが悪かったそうです。

その環境の中で、妻は次第に「空気が薄い」と感じるようになりました。
実際に酸素濃度が下がっていたわけではないかも知れませんが、一度そう感じてしまうと、今度は息を深く吸おうとして過呼吸のような状態になり、体が緊張していきます。
さらに、小規模イベント特有の「席を自由に立ちにくい雰囲気」が「ここから出られない」という感覚を強め、恐怖心を引き起こしました。

克服のために試行錯誤中

約1時間半続いたイベントは中盤を過ぎる頃には耐えるのが精一杯になり、終了の瞬間、妻は知人に挨拶をする余裕もなく猛スピードで外に飛び出しました。
外に出て新鮮な空気を吸うと、ようやく落ち着きを取り戻したそうです。

この「空気が薄い」感覚を克服するのは容易ではありませんが、最近妻は少しずつ対策を工夫しています。
たとえば、会場に入る前に「逃げ場」を確認したり、深呼吸をしてリラックスする練習をする、といった対策です。

ただ、思うような効果がまだ出ていないので、変化あればまた改めて詳しく書こうと思います。


いいなと思ったら応援しよう!