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三つ目の教え、「何気ない言葉に自分の未来が見える」

面識はないが、必ず聞くと学びがあるオンラインメンターが数人がいる。その中にマドモアゼル愛先生(70代の男性)という方がいて、ある日森田先生という精神科医のエピソードを共有してくださった。その中に私の意識を変えてくれた目から鱗なアドバイスがあった。

日頃発する何気ない言葉や受け答えの中に、現在の自分と、これから向かう未来が見えてくる。

森田先生がノイローゼの患者さんに対して「調子はどうだ?」と聞いた際に、「全然良くなっていません」と不満げに自分の不調を言ってくる患者はまだ治らない。まだ自分の苦しさしか見ていない人はその苦しみを拡大させているからだと言う。

嘘でも「おかげさまで」「まだ劇的な改善はありませんが、頑張ります」と言えるようになったら好転しているサインだそうだ。それは、自分の苦しみより相手を思いやる気持ちに意識がむいているから。

これを聞いて、私は小さなショックを受けた。

普段の自分を思い返しても、思い当たる。普段の何気ないやり取りで、いつもなんと自己中な受け答えをしているのだろう。

仲の良い友達や同僚に「元気?」って聞かれた時、「ちょっと聞いてよ」と夫の愚痴を言ったり、四十肩がどれくらい痛いか力説していた。イライラしている時は、スーパーのレジの人にも愚痴っていたかも。誰も本気で私の体調なんて聞いてない。本当に自己中心的な発言で恥ずかしくなった。

自分の苦しみに意識が行き過ぎているから、不平不満の多い現実が目の前にあるのだ。この話を聞いて以降、私は他人様の時間を奪ってまでネガティブな発言はしないと決めた。そんな話を聞きたい人はいない。

マドモアゼル愛先生は、「何気ない言葉のやり取りで自身を呪い、周囲を嫌な空気にしてしまう場合もあれば、周囲に幸福の風を送ることもできる」と言う。

苦しみという感情を何度も言葉にしてリピートしていることは、まさに自身に呪いをかけている状態であり、それをしている限り私の人生は好転しない。

さらに、自分の苦しみを周囲の人に伝えて、なんなら共感してもらおうとするとはなんと思いやりのない低レベルの行為だろう。

私も何気ない発言から他の人の時間とエネルギーを奪わないように気をつけはじめた。これを練習していると、呪いが解け自分の波動も上がることがわかる。すると、どうだろう。患者さんの満足度がグンと上がり、自分の周りのスタッフの機嫌も変わってくるのだ。

例の優秀なスタッフBの唯一の弱点は、不機嫌を直球でぶつけてくることだ。その場合、8時間も同じ室内で働く私達の精神的な被害は大きい。自分中心に考えてしまうのは若さゆえもあると思うが、ビクビクしている他のスタッフを守るために私が注意しなくてはいけない。

一度だけ注意したが、今はリーダーである私が森田先生とマドモアゼル愛先生の言葉のアドバイス通りにしているだけでスタッフBにも改善が見られる。自分の愚痴は言わず、周りを思いやる何気ない言葉遣いや行動をするだけ。環境が人を変えるというのは本当かもしれない。

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