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【脳科学】メモいらずの記憶術・下
物事を記憶する方法は何も暗記をすることだけではありません。暗記に関して言えば生まれながらに人それぞれが持った力の差が大きく関係するし、大半の人は1日も経てば半分以上の記憶をなくしてしまうことが心理学ではわかっていますから。
ただ、記憶力とは暗記力のことだけを指さない。記憶を引き出す力、いわゆる回想力でもあります。この回想力をつければ、何も暗記をせずとも思い出したい時に記憶を引き出せるようになります。
心理学歴10年、まひろです。
僕の記事では心理学を10年間勉強することによってわかった、人間の本質的な行動原理である「自然の法則」を元にビジネスメソッドの発信をしています。
要するにまひろは心理学の知識を使ってビジネスのやり方を発信している者です。
回想とは?
回想って言葉はよくテレビドラマとかアニメとかで耳にしますよね、回想シーンとかで。
回想シーンって邪魔ですよね。たまにアニメとかでも回想回とかが挿入されて、そういう時は「あーこの制作会社手抜いてるな」ってことが一瞬でわかるし、見てて本当にあのアニメはたまに退屈になります。転スラとかね。
ですがアニメとかドラマでやられると鬱陶しい回想なのですが、自分が記憶を引き出すという時にはこの回想はとても大きな役割を担ってくれます。
読者の皆様もこんな体験はありませんか?
「あの人のあの曲の歌詞なんだったっけな?」
「えーと、なや〜んで〜る身体がぁつ〜くて〜…すぴーどぉとーしたメリィーゴーランド。そうだ、メリーゴーランドだ!」
と思って最初から歌っていけば歌詞を思い出せた、みたいな経験。
ありますよね、これが回想力を使った記憶術の基本的な形で、これを応用していけばメモも暗記もいらない記憶術を身に付けることができます。
回想力の原理
この記事でまひろ(筆者)は回想力なんて言葉を勝手に作ったのですが、この脳の働きは脳科学では一般的にエピソード記憶と言われています。
先日の記事で本当にうす〜く話したので、それこそ記憶に残っている方は少ないかもしれませんが、長期記憶や短期記憶を司る脳は海馬と大脳皮質でしたよね。
ここでまず海馬(緑で囲っている部位)について少し詳しい話をしていくと、人間には昨日の記事でもお話しした通り短期記憶と長期記憶と感覚記憶があり、海馬はこの3つに関わっています。が、海馬は特に短期記憶に密接に関わっています。
短期記憶とは、自分が見たり聞いたものを一時的に記憶して、数十秒から数分で忘れてしまうような記憶のことを言い、未だに詳しいことはわかっていないのですが一説では1年間は脳の中に保存されていると言われています、ただそれを意識的に思い出せるか思い出せないかは別として。
そして多くの人が想像する記憶術である暗記とは、この記憶の定着、すなわち短期記憶の長期記憶化を指すのですが、そうするにしてもまずは海馬を通した短期記憶が必要になってくるんですよね。
そしてエピソード記憶にも、海馬は当然使われます。
ただ暗記と回想で決定的に違うのは、記憶を長期記憶に保存するかしないかです。暗記は長期記憶化する必要がありますが、回想はそこまでの必要がありません。なぜなら暗記のように1つのことだけを想像するのではなく、もう一度自分の頭の中で回想することによってその通過点として記憶を引き出すので、睡眠も復習もせずに記憶を引き出してくることができるのです。
そしてそれが復習になるから長期記憶に保存されると、なんて素晴らしいのでしょう。
ではここからそんな回想の暗記術のやり方についてお話ししていきます。
回想の記憶術
ところで、ちょっと上の方で、カブトムシの歌詞である「メリーゴーランド」を思いす方法をお話ししましたよね。
しかし僕達は仕事で見る資料やデータを、毎度毎度アニメや曲のように見るわけではありません。
例えば僕達は
「なるほど、これ使えそうだな。」
「はーん、ここが無駄なのか」
「後これと合わせてあのデータも欲しいな」
みたいなことを考えながら仕事をしますよね。
だから記憶を飛ばしてしまった時にカブトムシを歌ったとしても記憶は引き出せないのです。
じゃあどうすればこれを応用できるのかというと、容量は先ほどと同じでまずは自分が思い出せるところから思い出せば良いのですよね。
やり方その① まず自分が思い出せるところから思い出す。
例えば
「あれ、この前読んだ本に書いてあったあの投資法はどうするんだっけ?」
と思った時は、まずそれに関連した自分が思い出せるところから思い出します。
例えば
その投資法はどういった概要だったかとか。
その本はどういった本で、どういうコンセプトで書いていたとか。
その本で一番印象的なところはどこだったかとか。
もっと思い出せないければ、それを読んだ時自分は何を感じたか、そのシーンを読んだ時自分はどこにいたか、何をしていたかなどでも大丈夫です。
なんでも良いので、まずは自分が思い出せるその本の投資法に関連する記憶を思い出してみてください。
そして次はその後自分はどうしたか、何を読んだか、どの文章に自分の心を動かされたのか、なぜ自分にはこの記憶が残っているのかということを紐ズル式で辿って行ってみてください。
そうすれば先ほどお話しした海馬に保存されている無意識下の短期記憶がストーリーのように蘇ってきます、カブトムシを初めから歌い始めたら「メリーゴーランド」という歌詞を思い出したかのように。
やり方その② その思い出した記憶から回想を広げていく
これを繰り返していくだけで、ほとんどのことが曲のようにアニメのように、一つのストーリーみたいに引き出せます、ある種アーキネイターのように。
という感じで、メモいらずの記憶術に関してはこれぐらいです。
昨日の記事でもお話ししていましたが、メモをする時間って結構無駄が多いんですよね。ひどい人では、話を聞くことよりもメモをすることに意識を割きすぎたり、まさしく手段の目的化です。
だから講演会や仕事や勉強会では、この方法をお話しさせていただいたので是非今度はメモを取らず参加してみてください。
びっくりするほど記憶が引き出せますよ?
あとがき
さて、ということで本日のあとがきをお話ししていこうと思うのですが、はい、その通りです。本日の雑談コーナーが今日はあとがきに変わっただけです。
この回想の記憶術って世間一般ではエピソード記憶とかストーリー記憶とか言われていたりして本日まひろが話した方法はそれらとは実はちょっと違うのですが、まひろはこの脳の癖というのでしょうか、特徴というのでしょうか、を小さい頃からなんとなく感覚的に使っていたんですよね。
だから今日お話ししてきた記憶術は、言ってしまえば実はお恥ずかしながらまひろが幼き頃から感覚的にあらゆる場面で使ってきた方法です。
だってこの回想の記憶術を使うとめちゃくちゃ楽なんですよ。ボーっとしていても思い出したい時だけなんでも思い出せるし、暗記とかみたいに努力しなくても良いし。
という自分自身の超楽天家度合いを把握していて納得の事実なのですが、実際これを使うとめちゃくちゃ記憶をするのが楽になります。
例えば概念的なことや、抽象的なことや、ストーリーは思い出せないことはありません、辿っていけますから。
ですがあえてデメリットを書くのなら、具体的なことは記憶しにくいんですよね。
例えば人の名前とか、土地とか、数字とか、本の名前とかの具体的な名称や数字は覚えにくいです。
逆に言えばそれ以外のことなら大体回想するだけで思い出せるので、こういう人の名前とか数字とかを覚える必要がある時だけ集中して覚えれば良いので、デメリットはすぐに補えるのですが。
だからこればかりに頼っていると、確かに楽で良いのですがあまり怠けていると、人の名前とか顔を覚える力、要するに暗記力(正確には意味記憶と言います)が劣ってくるので、ちょっとだけ痛い目を見ますが。(実体験済み)
それでは、あなたの人生がより豊かになるようにまひろは心の底から応援しています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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