ラマダン限定のアラブスイーツ、カターイフを作ってみた
ラマダンが始まると、途端に食べる機会が増えるのが、「カターイフ」(قطايف)というラマダン限定スイーツである。
甘いクレープのような生地に、クリーム、ココナッツ、チーズ、デーツなどを詰めて揚げたあとに、シロップにつけて完成。
すごくあま〜いお菓子だけど、とっても美味しい。
形がラマダンのモチーフである半月状だからっていうことで、ラマダン中によく食べられるみたい。
人や地域によって、「アターイフ」「ガターイフ」「ガタイエフ」なんて少しずつ呼び方が変わったりもする。
写真のように、ラマダン期間中だけ特別に出店を構え、道端でカターイフの生地を販売しているのをよく見かける。
出店で作られている様子をぼーっと見ていた私に、お店のお兄ちゃんが「味見してみな〜」と生地を1枚渡してくれた。
ありがと〜って言って食べ終わってから、周りにいるムスリムはみんな断食中だったと気づき、途端に周りの目が気になった日本人な私(笑)
完成したものを買うこともできるけど、生地だけ購入し、家で好きな具を詰めて揚げて作るのが一般的ということで、私も同じように作ってみることにした。
カターイフを作ってみよう
よく行くパン屋さんで買おうとすると、500gか1kgでしか売られていなかった。
一人では食べきれないと言うと、250gでパックに詰めてくれた。優しい。
中に詰める具は何が良いのかと聞くと、ココナッツでもチーズでも何でも美味しいけど、ペースト状のデーツを詰めると美味しいよ!と教えてくれたので、その通りに購入した。
250gと言っても、9枚の生地が入っているので、1人暮らしには十分な量!
生地は0.25JD、デーツは0.75JDだったので、全部でちょうど1JDだった。
作り方はすごく簡単だった。
揚げた後に冷えたシロップにつけると、外がカリッとして美味しくなると聞いたので、最初にシロップを用意しておく。
砂糖2、水1〜1.5の割合で小さい鍋に入れて、煮込む。
それから詰める作業開始!
生地の上にデーツを置き、半分に折るだけ。
折った後は、重なった孤の部分を、指でぎゅっと抑えて閉じる。
家に常備しているオリーブオイルで揚げていく。
数分であっという間にキレイなキツネ色に変わっていった。
揚げた後は、隣に置いている小鍋に入っているシロップに両面を浸して完成。
出来立てのカターイフは、とっても美味しかった〜!!
中に入れたデーツがまるでこしあんのようで、揚げたどら焼きを食べているような感じだった。
すっごく甘くてカロリー高いけど、なんかパクパク食べちゃう。
ラマダンで断食中のヨルダン人は、断食明けの食事の後のデザートとして食べるから、断食中にむしろ太ってしまうのは分かる気がする。
食べられる量だけ揚げて、食べない分は揚げずに、餃子の状態で冷凍室へ入れた。
巨大カターイフ登場
別の日には、ヨルダン人の友だちにイフタール(断食明けの食事)に招待してもらった。
デザートの時に出てきたのは、巨大なカターイフの生地。
これはカターイフとは呼ばずに、「カティーフェ」と呼ぶらしい。
中にチーズを入れオーブンで焼いていくと言うので、その様子を見せてもらった。
完成したものがこちら。
これを豪快に切って、お皿に盛ってくれた。
一人分のサイズ感に軽いカルチャーショックを受けながらも、美味しいのであっという間に完食してしまい、さらにはお代わりもした(笑)
すごく甘いのに、いくらでも食べられてしまう、、、
これがアラブスイーツの恐ろしいところ。
いろいろなカターイフ
翌日には、違うご家庭に晩ごはんを招待してもらい、お家に伺った。
この家族はクリスチャンだけど、晩ごはんのマクルーバの後には、デザートとしてカターイフを出してくれた。
クリスチャンもカターイフ食べるんやな〜という発見。
このカターイフは、中にココナッツが入っていた。
ココナッツバージョンは初めて食べたけど、これも美味しかった。
また違う日、小さいサイズのカターイフが売られているのも見つけた。
これは、中には何の具も入れずに、半分に閉じて揚げるらしい。
これはこれで甘くて美味しいんだろうな、と思った。
揚げずに、クリームを挟んでピスタチオなどをトッピングとしてかける食べ方もあるみたい。
それも機会があったら食べてみたいな。
ラマダンの1ヶ月、太りすぎない程度でいろんなカターイフを楽しみたいなぁと思った。