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詩「支配」

自分の考えなど存在しない

名も知らぬ作者によって

勝手に登場人物にさせられ

姿形を捉えることのできない観客たちに向かって

途方もない時間の中

歌い続けているような気がする

望んでもいない舞台の上で

今も延々と歌い踊り続けている

それこそが自分だと

それこそが本心だと

誰が証明できるのだろうか

そもそもにおいて

証明の必要があるのだろうか

わかったような気になって

何もわからない空虚な存在に

夢を語る資格はないのかもしれない

だけどどこかに指標を求め

もがきかきわけ前へと進む

自分か誰かか神様か

今日も明日も明後日も

確証つかめぬ支配から逃げ続けるのである

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