いつもの朝。
朝、ばっと目が覚めた。
枕元のスマホで時刻を確認すると、7時4分だった。
いつも6時ごろに起きて、ぼーっと本を読みながら過ごすことが多いのだけれど、なぜか最近はこの時間に起きてしまうことが多くなってきてしまっている。
この夏の暑さのせいだろうか。
気付けばこの夏の暑さからか、部屋全体がムッとしていて、体が少し汗ばんでいる。
カーテンを開け、窓を開ける。
外の空気はひんやり、というわけではなく少し生暖かい。
足元にある扇風機は、寝る前にタイマーを設定していたから、プロペラを回すことなくそこにポツンとたたずんでいた。
ずっと回しておけば涼しいんだろうけど、僕は扇風機で体を壊してしまうことがよくあるからタイマーはここ最近は必須なのである。
汗をかいたであろう服を脱ぐと、そそくさと新しいシャツを手に取り首を通す。
そうすると歯磨き、歯磨き。とふらふらと洗面台へ向かう。
洗面台の鏡を見ると、髪の毛が爆発したいままさに起きたところです状態の僕の顔が映っていた。
ドライヤーをかけずに寝た次の日はたいてい爆発しているから、やっぱりドライヤーをかけて寝ないとなとは思うのだけれど、前日のお風呂から上がった後は仕事の疲れからかふらふらとベッドに倒れこみ、そのまま眠り姫になってしまうことが多いように思う。
寝顔は決して、姫と呼べる形相ではないのだろう。
寝言とか言ってるんだろうか。
とてつもない寝言を言っていたらどうしようか。
とりあえず、ドライヤーをかけて寝るようにしないととは思ってはいるのだけれど、あと一歩体力的な問題で頑張れない。
いや、ほんとに惜しいところまではきているのだけれどあとちょっとなんだ。
これが俗にいう意思の弱さってやつなのかもしれない。
洗面台の水を顔にかけて、顔を洗う。
幾分マシな顔になってるかなと顔を挙げて鏡をみるけど、やっぱりひどい顔だった。
顔を洗ったら、きりっと顔が引き締まると毎回思いながら顔を洗うけど、やっぱりだらしない顔がそこにある。
そうか、冬だったら水もいまより冷たいし、今とは別の顔になれるかもな。
そんなことで、今年の冬の訪れが少し楽しみになってきた。
電動歯ブラシを手に取り、歯磨き粉をぐぃーと歯ブラシの上にのせる。
シャカシャカを二分。
電動歯ブラシは2分のタイマー制になっているから、その2分を無駄にすることなく歯磨きに集中できる。
おかげさまで2分経った後は口のなかは快適だ。
そして、いつもの習慣、ルーティーンであるコップ一杯の水を飲む。
生き返るというのが正直な感想だけれども、
決して死んだことはいままでないのに、生き返るとはどういうことなんだろうか。
まぁ、それぐらい水分が欲していたということなのだ。
棚からお椀とオールブランを手に取る。
ささーっと適量のオールブランをお椀にそそぐと、これまた牛乳を上からほんのちょっと注ぐ。
実は、コーンフレークでもそうなのだがびちゃびちゃに牛乳で浸った状態でコーンフレークを食べることが僕は苦手だった。
柔らかすぎるというところもそうだが、残った牛乳を飲むという行為がすこし苦手だった。
ある程度の硬さ、食感は残っているべきであると思うし、やっぱり牛乳は牛乳だけでしっかり味わいたい。
これが僕の小さな信条=ポリシーなのだ。
おかげさまでオールブランはさくさく、たまにのドライフルーツは味が変わって食べてて楽しい。
手軽に食べるオールブランはここ最近の朝のおともである。
朝ごはんが終わると、カッターシャツとズボンを身に纏い、いつもの通勤リュックを肩にかつぐ。
ここで忘れ物のチェックだ。
大抵このタイミングのチェックで、スマホを忘れていることに気づくことが多い。
でも今日は大丈夫だったが、今回は水筒を忘れた。
寝ぼけたあたまをひきずっているからまぁ仕方がない。
再三の忘れ物チェックを経ていよいよ出発だ。
今日は何時に帰れるかな、と1日のはじまりに1日の終わりのことを考えてしまっていた今日だったが、これ以外はだいたいこんな朝のはじまりだ。