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運動音痴滅亡計画

アスリートが運動指導者として活躍する為に必要な学びを提供しているメディアです。
私が主宰している運動指導者向けのオンラインサロンCRACKでは、月に一度顧問医師の猪田氏より講義を頂いています。
今年に入ってから「運動学習」について色々と取り上げて頂いておりまして、その最新講義が昨日開催されました。
今回の記事ではその振り返りとして、講義で語られたことの一部を共有します。

運動音痴滅亡計画

そもそも「運動学習」について取り上げていくことにどういう意味があるのかを考えていきましょう。
こちらの記事はアスリート経験のある人が読まれているはずです。(そうでなくてももちろんOK!)
アスリートというのは、俗にいう運動音痴と呼ばれる人とはある意味では対極の存在です。
アスリートが簡単にできることも運動音痴の人からすると「なんでそんなことが出来るんだ!?」と思われることあります。
そのことを理解しておかねばいい指導はできないと考えています。

ちなみに学校体育は正直言って運動音痴の人からすると地獄の様なカリキュラムになっているので、運動音痴の人は運動音痴のまま大人になってしまいます。
でも適切な指導を受ければ、誰でも今よりは上手に身体を動かせるようになりますし、スポーツだってオリンピックに出るのは無理だとしても余暇活動の1つとして楽しめるはずなのです。
運動指導を生業にしているということは、やはり運動やスポーツを好きになって欲しいという想いがありますよね。
まさに運動音痴滅亡計画と言える仕事をしたい、これが運動学習をテーマに講義を進めて頂いている理由なのです。

フィードバック

ビジネスシーンでも使われることがあるフィードバックという言葉。
心理学や教育学においては、「行動や反応をその結果を参考にして修正しより適切なものにしていく仕組み」とされていますが、簡単に言えば「今のは良かったよ」とか「今のは良くなかったよ」みたいなことです。

運動指導の現場では当然行われていることですが、適切なフィードバックが出来ているのかがポイントになります。
私たちは普段から選手やお客様に対してフィードバックをし続けているものの、自分自身のフィードバックをフィードバックしてもらえる機会というのは少ないですから、こういった講義は今一度自分自身のフィードバックが適切なのかを見直す機会となりますね。

フィードバックの種類

フィードバックには色々な分類がありますが、あまり細かい分類をしても仕方ありません。
ということで今回はフィードバックを2つに分類します。

動作の知識

1つは動作の知識を与えるという、パフォーマンスのフィードバックです。
これは例えばフォームがどうかを教えるということですね。
ボールを投げることを例にすると、もっと腕を大きく動かそうとか、目線はどうするのか、といったことです。

結果の知識

もう1つは結果の知識を与えるという、環境のフィードバックです。
これは例えばボールがどこに飛んでいったのかを教えるということです。

組み合わせやタイミングがポイント

この2種類のフィードバックをどう組み合わせるのか、どのタイミングで出すのが良いのか?ということをレクチャーして頂きました。
有料講座の振り返りなので、さすがに無料でこの辺りを公開することは避けたいと思います。

出来る様に教えること

フィードバックがなければ確実に上達しないということが分かっています。
しかし無意味なフィードバックは害悪、むしろ嫌がらせなので、しない方がマシです。
運動指導におけるフィードバックとはつまるところ、エラー情報を伝えることです。
何がおかしいのか?が分かれば上達するということですね。
そのエラーの抽出をするのが運動指導者の仕事ですから「なんでできないんだ!」というのは愚の骨頂ですね。
出来る様に教えるのが指導者ですから。
アスリート経験があるとどうしても「なんでこんな事が出来ないのだ?」と思ってしまうことがありますが、それは本当に注意が必要ですね。

指導対象者が「出来る様に教える」。
これは常に肝に銘じておきたいですね。

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