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箱根駅伝2024-25「負ける気がしねぇ」シリーズ

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2021-22は「男になるのはお前だよ」、2022-23は「パワフルパワー」、2023-24は「前人未踏」シリーズでした。 箱根駅伝2024-25「負ける気がしねぇ」シリーズで行…
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2023年11月の記事一覧

太田蒼生「何者」

太田蒼生「何者」

今の彼を私がなんと表現すればいいのか、正直まだわからない。ただはっきりと言えることがあるとするならば青山学院が優勝を目指すうえで彼の走りは「不可欠」。そう言い切っていいだろう。多くの大会で外さないだけの安定感、主要区間での力走。

原晋監督が「駒澤の対抗馬は自分たち」と言い切ることができるのは、他ならぬ太田くんの存在があるからではないだろうか。そんなことを思ったのである。だが、彼から「絶対的エース

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吉居駿恭「兄弟」

吉居駿恭「兄弟」

100年以上も行われている箱根駅伝では、やはり3世代で箱根駅伝していたり、親子で箱根駅伝を走ったり。そういった血縁による絆も生まれていった。近年だと設楽啓太・悠太兄弟に、村山謙太・紘太兄弟、服部勇馬・弾馬兄弟……。

数多くの兄弟による活躍が生まれてきた中、言うまでもなく今学生最強のランナーと言えるのは彼らだろう。吉居大和と吉居駿恭兄弟。そして駿恭くんもまた、名だたる選手が多い中央の中で「未来」を

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鈴木芽吹「責任」

鈴木芽吹「責任」

誰よりも責任感が強く、そして誰よりもチームの中で「強い」男が最後の箱根路に挑んでいく。憧れの背中を追いかけ、そしてその姿に憧れられた彼が最後の箱根路で得たもの。

それは本当の意味での「責任」だったと思うのだ。

実力はすでに日本トップレベル個人的に駒澤びいきだということは差し引いても、タイムだけ見れば芽吹くんはすでに日本人ランナーの中でトップレベルの選手である。20歳で日本選手権総合3位、駅伝で

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第100回箱根駅伝出場校紹介(23)「山梨学院大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(23)「山梨学院大学」

良い子の皆さん、山梨学院大学のキャッチフレーズ覚えていますね。
そう、『全大学に告ぐ。 山学バズらせてもろて』でしたね?

問題なのはいかにキャッチで面白いかということではなく実力なのです。しかしながら、近年の山梨学院大学は振るいません。
中々良い選手が入ってこないという苦境に立たされておりますが、箱根駅伝で今回はジャンプアップできるのか?

山梨学院大学県下最大級といっても良いほどの私立学校とし

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第100回箱根駅伝出場校紹介(21)「東京農業大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(21)「東京農業大学」

第2回から出場している名門校である東京農業大学が10大会ぶりの復帰を果たした。スーパールーキーの存在と既存のメンバーがさらなる成長を遂げたことによって手にした箱根路の切符。

久々の箱根路には青空の下の大根踊りにとどまらない、新たなる「農大の一歩目」となるか。

東京農業大学1893年には徳川育英会育英黌から農業科が独立。

私立東京農学校となるも経営悪化から、大日本農会の下での経営となった。大日

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第100回箱根駅伝出場校紹介(20)「東海大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(20)「東海大学」

どうしてこうなったという印象がすさまじい学校が東海大学。にわかには信じがたくそして、現在両角監督も頭を抱えていることだろう。それは後述。とはいえ、予選会を突破したことを安堵しているようなレベルの学校ではない。

相当厳しいがそれだけこのチームには可能性があると思っています。

ではどうぞ。

東海大学1942年に財団法人国防理工学園が、国防理工科大学の一環として旧専門学校令によって1943年に航空

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第100回箱根駅伝出場校紹介(19)「中央学院大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(19)「中央学院大学」

突然で申し訳ございませんが、前回の記事を読んでいたらブライアンをドリアンと読むというくだりがありそれを思い出して過去読んで爆笑したブログ記事を引用して貼り付けました

ダメならダメと言っていただけると幸いです

そういうわけで中央学院大学の紹介に移りたいと思います

中央学院大学千葉県我孫子市に本部を置く私立大学。1900年に設立された日本橋簡易商業夜学校を起源とする大学であり、英吉利法律学校を起

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第100回箱根駅伝出場校紹介(18)「国士舘大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(18)「国士舘大学」

近年の国士舘大学は「シードを狙えるところまで来ている」というよりも「着実に予選会を勝ち上がる力を手にしている」印象が強い大学です。

ただ、他大学と比べてリクルーティングに優れているわけもない国士舘を考えるとそれはすごいことだと個人的には思うんです。そういうわけでひそかに頑張ってほしい大学第1位の国士舘大学をご紹介。

国士舘大学かつて「追うも国士追われるも国士」と呼ばれた、警察官と道を極めた方の

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第100回箱根駅伝出場校紹介(17)「神奈川大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(17)「神奈川大学」

予選会の王者とも呼ばれるほど予選会ではめっぽう強い神奈川大学だが、久々に予選会敗退した前回大会。
やはり大後監督でも想定外が起きると難しいのだとつくづく実感させられた。

しかし、今回はその苦難を乗り越えてしっかりと帳尻を合わせてきた。どうやら鈴木健吾選手以来となる思わぬ伏兵もいるようで…?

神奈川大学1928年に米田吉盛によって「自分と志を同じくする中正堅実な青年を一人でも多く育成する」という

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第100回箱根駅伝出場校紹介(16)「立教大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(16)「立教大学」

さてさて、続いては立教大学。
あれだけの逆風がありながらも最終的に箱根の切符を手にした彼ら。

その成長ぶりは果たしてどれくらいになっているのかは大変に興味深いところである。

立教大学米国聖公会の宣教師チャニング・ウィリアムズ主教が、1874年に東京・築地に設立した聖書と英学を教育する私塾、立教学校を前身の一つとする日本屈指の伝統校。東京大学・早稲田大学・慶應義塾大学・明治大学・法政大学と併せ6

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第100回箱根駅伝出場校紹介(15)「日本大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(15)「日本大学」

不祥事の巣窟となりつつあり、近年様々な問題が発生している日大。しかし、大学の規模でいうならば日本一であることに変わりない。駅伝においても伝統校である名門大学が再び箱根路へと駆けだしていく。

これまでの暗いイメージを振り払うことが果たしてできるだろうか?

日本大学日本最大の規模を有する私立総合大学。

1882年に創設された皇典講究所がルーツ。これがある関係で國學院大學とは姉妹校にあたる。

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第100回箱根駅伝出場校紹介(14)「日本体育大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(14)「日本体育大学」

みなさん、日体大というと何を思い出しますか?

初心者・エッサッサ
中級者・集団行動
上級者・服部翔大
ガチ勢・日体大記録会
??勢・関口メンディー

それでは日体大行ってみよう!

日本体育大学1891年に現在の成城中学・高等学校内に設立された「體育會」が起源となっており、以来日本の中でも第一線を誇る体育大学として多くのアスリート・指導者を輩出している。1949年に現校名に。

オリンピックに日

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第100回箱根駅伝出場校紹介(13)「帝京大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(13)「帝京大学」

帝京魂!

ということで、今日は帝京大学を紹介いたします。久々にシード争いから転落したものの、もともと「育てて勝つ」チーム。今年の帝京大学は一体どれほどの強さになっているだろうか。

帝京大学1931年に設立された「帝京商業学校」が起源。当初は財団法人だったが、1959年に学校法人となり、1966年に設立された。医療系の大学としても知られていて、医療系学部のキャンパスは板橋区、文系学部は八王子市に

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第100回箱根駅伝出場校紹介(12)「明治大学」

第100回箱根駅伝出場校紹介(12)「明治大学」

「良い選手は居るのになぜか勝てない」と言われることが多い明治大学。監督交代を行ったことで、いったいどのような変化が生まれたのだろうか。

明治大学1881年に「明治法律学校」として設立された私塾で、設立者には後に最後の公爵として知られる西園寺公望もいる。明治期において法律関連にはめっぽう強く、政治・外交の分野で活躍された方も多い。
1903年に現校名となり、現在では法律関連だけにとどまらず政治経済

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