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箱根駅伝2024-25「負ける気がしねぇ」シリーズ

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2021-22は「男になるのはお前だよ」、2022-23は「パワフルパワー」、2023-24は「前人未踏」シリーズでした。 箱根駅伝2024-25「負ける気がしねぇ」シリーズで行…
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大八木弘明「愛の先に」

大八木弘明「愛の先に」

強面、大声。昔ながらな印象を残す大八木弘明監督。ここ何年でも言われるのは「変わった」という言葉。

果たしてそうだろうか? もちろん接し方や伝え方は変わっただろう。だが、それは一端に過ぎない。
本質にあるものは一つも変わっていないのではないか。そう思うのだ。

それは選手への「愛」であり、陸上競技への「愛」である。

選手への「愛」あんな強面で厳しく叱る彼に「愛」という言葉が合っているのか……とい

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意外と留学生の影響力が無くなって来てませんか?

意外と留学生の影響力が無くなって来てませんか?

はい。という事で今回書いていこうと思うのは「留学生」問題についてだ。今ではどこでも留学生を起用している。駅伝、バスケット、相撲、野球もそうだし、これらの走りはサッカーだった。

関東インカレなどではこうした留学生たちが猛威を振るい、箱根駅伝予選会でも1位だったのは日大のシャドラック・キップケメイくんだったことは記憶に新しい。

しかしだ。なぜだか「箱根駅伝」に関して言うとここ数年の成績では留学生の

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大学駅伝の監督はOBがいいのか外部がいいのか?

大学駅伝の監督はOBがいいのか外部がいいのか?


はい。ということで箱根駅伝も終わり、大会の感想を述べようかと思ったのだが、今回は大会終了後に様々な人事の発表があった。大きなところでは明治大学の山本豪監督の解任、麗澤大学の監督交代。

こういったところだろうか。特に古豪・明治は箱根駅伝に出られない、シード権獲得もできないといった状況から卒業生からの反発なども大きく、またYahoo!ニュースのコメントを見ていても「西さんをはじめとした日大体制が悪

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【箱根駅伝】10区の特徴と区間記録【諦めない心】

【箱根駅伝】10区の特徴と区間記録【諦めない心】

ヴィクトリーランとなるかそれともそこにドラマがあるか。たとえ前に背中がなかったとしても走り続けなければならない。そんな悲哀と強さが求められる最終区間・10区。

かつてはドラマも多々見られた区間の中で、最後大手町へと凱旋する選手たちを温かく迎える人々たち。箱根駅伝の最終章を飾る区間を今回はご紹介し、今年の箱根駅伝コラムの最終回としましょう。

コースの特徴鶴見中継所から東京大手町までの23.0km

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【箱根駅伝】9区の特徴と区間記録【走力<人間力】

【箱根駅伝】9区の特徴と区間記録【走力<人間力】

花の2区と比較して松の9区。かつては準エース区間と呼ばれ力のあるランナーが揃っていましたが、優勝争いに直結しなくなった今もなお重要区間であることに間違いありません。

シード争いに繰り上げスタート……。箱根駅伝のドラマチックなシーンを様々彩る区間をご紹介。

コースの特徴戸塚中継所から鶴見中継所までの23.1kmを結ぶこの区間。前半こそアップダウンこそあれど、後半になるにつれて下り基調のフラットな

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【箱根駅伝】8区の特徴と区間記録【意外と地獄】

【箱根駅伝】8区の特徴と区間記録【意外と地獄】

ヴィクトリーランとなるかそれとも逆転の1手となるか。そんな8区は意外と難関の区間としても知られています。序盤は平坦ですが、後半9kmにわたってやってくる遊行寺坂はまさしくボディブローのように選手たちの体力を奪います。

そんな「隠れた難所」である8区を今回はご紹介します。

コースの特徴平塚中継所から戸塚中継所までの21.4kmを結ぶこの区間。前半こそフラットで走りやすいが、藤沢を越えると通称「遊

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【箱根駅伝】7区の特徴と区間記録【腹の読みあい】

【箱根駅伝】7区の特徴と区間記録【腹の読みあい】

箱根駅伝裏のエース区間と呼んでも差し支えないのは7区。個人的にはここでレースの趨勢はほとんど決まると言っても不思議ではないと思っています。

差を詰めたい大学はここまででせめて30秒以内、突き放したい大学は2分以上。様々な思惑と区間配置が入り乱れる7区は監督の采配も問われてくる思惑入り乱れる区間となるでしょう。では、ご紹介していきます。

コースの特徴小田原中継所から平塚中継所までの21.3kmを

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【箱根駅伝】6区の特徴と区間記録【下るだけじゃない】

【箱根駅伝】6区の特徴と区間記録【下るだけじゃない】

箱根駅伝コース紹介、復路の幕開けを担う6区。そこは2日朝8時にカーニバルのような形からスタートした大手町とは打って変わって芦ノ湖の寒空から号砲が鳴ります。

私個人では「箱根駅伝で最も過酷なのは6区」そう断言してもいいくらいです。では、6区のご紹介。

コースの特徴芦ノ湖から小田原中継所までの20.8kmを結ぶ、山登り5区の裏返し区間。

俗に「山下り」区間と呼ばれ、下りでの平均速度は時速25km

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【箱根駅伝】5区の特徴と区間記録【登る力とプラスアルファ】

【箱根駅伝】5区の特徴と区間記録【登る力とプラスアルファ】

箱根駅伝コース紹介、今回は5区。箱根駅伝の花形でもあり、往路のクライマックスを飾るこの区間は海抜0メートルから一気に駆け上るその様は言うまでもなくタフさが要求される区間でもあります。

しかし、ほかにも要求される能力があります。今回はそちらについてもご紹介して参りましょう。

コースの特徴小田原中継所から芦ノ湖までの20.8kmとなっているが、2006年から2016年までは全区間最長の23.4km

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【箱根駅伝】4区の特徴と区間記録【求むタフさ】

【箱根駅伝】4区の特徴と区間記録【求むタフさ】

箱根駅伝コース紹介、今回は4区。かつては準エース区間と呼ばれ力のあるランナーが揃っていたこの区間。今もなお、この区間の重要性は変わっておらず、タフなランナーが背負います。

一見短い区間で楽に見えるかもしれないこの4区は何が難しいのか解説していきます。

コースの特徴平地区間では唯一21kmを下回っているものの、上記の通り中盤まではアップダウンが続き、ラスト2kmは小田原中継所まで緩やかな上り坂が

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【箱根駅伝】3区の特徴と区間記録【倍プッシュ】

【箱根駅伝】3区の特徴と区間記録【倍プッシュ】

箱根駅伝コース紹介、今回は3区。意外と捨て置けないこの区間ですがそれもそのはず。ここの区間で悪くなった流れをすべてぶった切りにする必要が、逆に流れを一気につかむ必要があるためなのです。

往路一勢いに乗って走れるコースだからこそ、各大学が実力あるランナーを配置した理由というのがわかるもの。今回はこの区間を紹介していきましょう。

コースの特徴戸塚中継所から平塚中継所までの21.4kmを走るこの区間

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【箱根駅伝】2区の特徴と区間記録【鍵はスピード】

【箱根駅伝】2区の特徴と区間記録【鍵はスピード】

箱根駅伝コース紹介、今回は2区。花の2区と呼ばれ、エース区間としても知られるコースである一方、このコースはレースの趨勢そのものを決める区間とは言えません。しかし、どの区間も決して捨ておくことができない箱根駅伝の特性上、また難コースである以上実力者が多く集まる区間であることに変わりありません。

今回はこの区間を紹介していきましょう。

コースの特徴鶴見中継所から戸塚中継所までの23.1kmと往路最

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【箱根駅伝】1区の特徴と区間記録【軽視厳禁】

【箱根駅伝】1区の特徴と区間記録【軽視厳禁】

ということで、箱根駅伝各区間の紹介をやってまいります。各選手の紹介とか監督紹介とかしてきたけど、そういえば区間紹介ってしたことなかったよねーって思って今回は箱根駅伝1区を紹介していく。

激しくも厳しいレースの始まりとなるこの区間が今、重要視されているのは「取りこぼしてしまうと負ける」から。ではコースの特徴と重要ポイント、区間記録保持者と併せて見て行きませう!!

コースの特徴大手町にある読売新聞

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【箱根駅伝】予選会→シード獲得までに必要な要素とは【正直難易度高い】

【箱根駅伝】予選会→シード獲得までに必要な要素とは【正直難易度高い】

前回はここ4年でシード獲得めっちゃむずくなってきたけど、これって競技力がどの学校もめっちゃ上がっているからだよね

というところで結論を見た。詳細は↓から読めるので、ぜひチェックしてほしい。

では、ここで気になるのは「どうしたら箱根駅伝でシードを獲れるのか?」ということに主眼を置いて考えてみたい。

その前に……下記が前回記した直近10大会でシード権復帰を果たした学校だ。最大で4校がシード獲得を

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