「ルックバック」を観た!
今朝、「ルックバック」を観てきました。
原作の漫画は一切知らないうえ、このアニメーション映画についても監督をはじめスタッフについてなど、前知識はほとんどありませんでした。
そのため、個性的な世界観による難解な作品だろうと覚悟していましたが、それは杞憂で冒頭からすんなりと作品に入って行けました。
キャラクターのタッチは非常に私好みで、それだけでも眼福を得ました。
リアルな絵柄なのですが、違和感を覚えさせず作品世界に巧くとけ込んでいたと思います。
また、カメラワークに独特なものがあり、楽しめました。
随所にギャグがあるドタバタものの面があるのを予想していましたが、ナチュラルで真摯な展開で好感が持てます。
藤野と京本、この二人には感情移入できる描写で、作劇の巧さを感じました。
本編時間57分なのが相俟って、展開に冗長さが無く引き締まっており、破綻が無いと言えるでしょう。
「起承転結」で「転」と言える部分には驚きです。31歳という若い原作者らしい今様な展開だと少々苦笑しました。
静かなラストシーンは大変共感を得られるもので、思わず目が潤みました。
「描き続ける。」という宣伝コピーは本作のメッセージをよく表していると言えます。
大変良い作品なので、普段は買わないパンフレットが欲しかったのですが、私と同じ考えの人が多いようで売切れでした。残念でなりません。