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「詩の本」を読んで

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2021年2月からnoteに自作詩を投稿しています。詩を書きだしたのがその前年20年12月から…という詩も文学もまだまだ勉強途上。そんな私が読んだ古今の詩集、詩に関する本を読んだ…
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#現代詩手帖

■マネして、模倣して、学ぼうか

■マネして、模倣して、学ぼうか

「詩集」を読んで (22) 不定期刊◇詩・池井昌樹 写真・植田正治
手から、手へ 集英社 2012年10月刊

内容

ぼくの感想

図書館で偶然手にした、この詩人の下記2点の詩集を読んだ後、この写真付きの「絵本」を読んだ。
写真と詩が一体化し、ボリュームは少なくとも、味わい深い1冊になっている。
植田正治という写真家は、つい先日、日経新聞の記事「写真家がいた場所(10)植田正治『パパとママとコド

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■次の機会に…いや、次はないな

■次の機会に…いや、次はないな

現代散文自由詩人の独り言(65)
「詩集」を読んで (19) 不定期刊◇小笠原鳥類
テレビ         思潮社 2006年6月刊 
現代詩文庫222    思潮社 2016年4月刊

この2冊、途中で投げ出した。
「テレビ」は、『ひろがるテレビ、イソギンチャク色彩カラーテレビ、鮮やかな花のような生き物達を集合させるテレビ…。大量の色彩破片の乱反射にはじまる未来の「放送」10篇を収録。『現代詩手

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■頭がイイ人が書いた詩…らしい

■頭がイイ人が書いた詩…らしい

「詩集」を読んで (18) 不定期刊◇望月遊馬 詩集2題
焼け跡         思潮社 2012年7月刊 
水辺に透きとおっていく 思潮社 2015年5月刊

いずれも、この詩人の詩集で図書館にあったものを借りて読んだ。
「焼け跡」の惹句に曰く「洗いざらしの焼け跡へようこそ!  ゼロ年代の現代詩が産み落とした至高のコトバの果実――。第44回現代詩手帖賞を受賞した詩人・望月遊馬による第2詩集」なん

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■「わからんでいい」というモノ

■「わからんでいい」というモノ

「詩集」を読んで (17) 不定期刊◇零余子回報 森本孝徳 思潮社 2015年10月刊

月刊詩誌「現代詩手帖」の新人作品投稿の選者は6月号に代わる。
毎年5月号で、年間最優秀新人詩人「現代詩手帖賞」を選び、翌月から新たな選者2人が担当するという流れ。
この手帖誌を読むようになったのがおととし暮れからだから、まだ2年にも満たない。昨年3月から投稿し始め、まったくカスリもしないというのは何度も書いて

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■現代詩の傾向と対策が見えた…けど、なにか?

■現代詩の傾向と対策が見えた…けど、なにか?

「詩集」を読んで 廿楽順治(11) 不定期刊「すみだがわ」 (思潮社 2005年10月刊)
「化車」(思潮社 2011年4月刊)

浅草の人間からは、「子供はあっちに行っちゃいけないよ」「川向う」などと言われてきたのが、とうきょうスカイツリーのある東京都墨田区。
川向うのイメージは、スカイツリーのある押上より北、隅田川に接する向島エリアが濃厚なのだが、まあ似たようなものである。アサヒビール本社があ

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■現代詩の「言葉遣い」…蜂飼耳と川口晴美

■現代詩の「言葉遣い」…蜂飼耳と川口晴美

「詩集」を読んで(2)都内の図書館…自宅のある区だけでなく、隣合う区の図書館、通勤途中にある図書館、ちょっと足を延ばして行く都心の図書館などなど。
どこにもそれなりに「詩集」が並ぶ。朔太郎、中也、白秋といった古典から、谷川俊太郎、高橋睦郎といった存命の大御所はもちろん、近年の萩原朔太郎賞を受けた和合亮一、最果タヒ(候補だが)やマーサ・ナカムラといった「若手」らの新刊詩集もそれなりに並ぶ。
詩集は薄

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